1994 Fiscal Year Annual Research Report
人工材料とのインターフェイスにおける骨リモデリングの研究
Project/Area Number |
06404053
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岡 正典 京都大学, 生体医療工学研究センター, 教授 (20088537)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 孝志 京都大学, 医学部, 教授 (10201675)
堤 定美 京都大学, 生体医療工学研究センター, 教授 (00028739)
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Keywords | 骨リモデリング / 新生骨形成 / 生体材料 / 材料と骨とのインターフェイス / 関節軟骨の変化 / 力学的刺激 |
Research Abstract |
荷重下にインプラントされた人工材料周囲に如何なる骨形成並びにリモデリングが起こるかはセメントレス人工関節の開発にも関連して注目されている。動物実験によりin vivoで実際に起こるリモデリングを組織学的に評価解析して生物学、生力学の両面から研究する目的で、4ヵ所の犬大腿骨顆部に深さ10mmの骨軟骨欠損部を作成し、5×8×10mm大の1)表面スムーズなアルミナ、2)ビーズ表面のアルミナ、3)チタンファイバーと関節表面はPVAゲルで覆われた人工骨軟骨複合材料を種々の組み合わせでインプラントし、4)欠損部を放置した実験群をも加えて術後4、12、24週に屠殺し、材料と接する骨の組織学的検索を行った。非脱灰標本を作製することにより、アルミナビーズの有無による周囲の骨リモデリングの差をさらに明らかにし得た。また、人工骨軟骨複合材料の人工骨孔内に旺盛な新生骨進入を認め、この材料が術後1ヵ月で強固に骨に固定されることを確認した、相対する脛骨関節面軟骨がアルミナ群では著しく荒廃するのに対し、人工軟骨群では正常に保たれることも確認し得た。確立された実験モデルを用いて骨リモデリング現象を生物学的、生力学的に追求する本研究の結果は、材料と骨のインターフェイスに生じる諸問題の解決に役立つところ大きい。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 岡正典: "三次元FEM解決による股関節の負荷機構に関する研究" 生体材料. 12. 173-183 (1994)
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[Publications] 岡正典: "海綿骨の衝撃吸収" THE BONE. 8. 71-86 (1994)
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[Publications] 岡正典: "インプラント周囲の骨リモデリングに関する研究" 日本臨床バイオメカニクス学会誌. 15. 467-475 (1994)
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[Publications] 岡正典: "超高速カメラによる関節の衝撃吸収機構の可視化(第2報)" 日本臨床バイオメカニクス学会誌. 15. 169-174 (1994)
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[Publications] M.Oka: "Changes in joint fluid after total arthroplasty" Clim.Orthop.307. 240-249 (1994)
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[Publications] 岡正典: "海綿骨骨梁構造の力学的特性と関節における機能" 日本臨床バイオメカニクス学会誌. 15. 157-162 (1994)
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[Publications] M.Oka: "Clinical Biomechanics(ed.by hirasawa,Y,S.L.Woo)" Bone remodeling around implanted materials., 124-137 (1994)
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[Publications] M.Oka: "Clinical Biomechanics(ed.by Hirasawa,Y.et al)" The energy-absorbing function of cancellous bone, 138-152 (1994)