1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06404077
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 亀氏次 大阪大学, 細胞生体工学センター, 教授 (80144450)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西條 将文 大阪大学, 細胞生体工学センター, 助手 (90221986)
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Keywords | DNA修復 / 色素性乾皮症 / DNA結合 / Znフィンガー / 遺伝子ターゲティング / ノックアウトマウス / 発がん / p53遺伝子 |
Research Abstract |
A群色素性乾皮症遺伝子(XPA遺伝子)産物であるXPA蛋白質は、UV等で障害を受けたDNAに選択的に結合する活性を持ち、ヌクレオチド除去修復(NER)機構の障害DNA認識過程に関与する蛋白質である。そのDNA結合能領域が、C4タイプZnフィンガーモチーフを含む122アミノ酸領域である事を明かにした。さらに、XPA蛋白質は他の修復蛋白質と相互作用する機能を持ち、酵母のtwo hybrid system法により、XPA蛋白質が、RPA(replication protein A)やERCC1蛋白質と結合する事を明らかにし、その結合ドメインを同定した。XPA蛋白質とERCC1蛋白質あるいはRPAとの相互作用により、その障害DNA結合能が著明に増強する事を明らかにし、これらの相互作用が、NER機構の障害DNAの認識過程に関与している事を示唆した。新規のXPA結合蛋白質遺伝子の酵母ホモログをクローニングしたので、それを破壊した酵母を作成し、NER機能に異常を示すか否かを調べている。また、新規のXPA結合蛋白質に対する抗体を作成したので、NER機能がこれらの抗体で抑制されるか否かも調べている。一方、遺伝子ターゲティング法によりXPA遺伝子を破壊し、DNA修復能を欠損したマウスを樹立した。これらのマウスではUVB照射により高頻度に皮膚癌を発生した。これらの癌におけるp53遺伝子の突然変異を調べたところ、いずれも、DNA結合領域における転写鎖のジピリミジン部位でC→Tトランジシヨンが起こっている事が解かった。これらの変異がUV障害に起因する事、転写鎖の変異が発癌に有利に働く事が示唆された。XPA欠損マウスでは、有意に脳重量が小さい事が解かり、A群XP患者の小頭症のモデルになりうる事が示唆された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kobayashi,T.: "Mutations in the XPD gene leading to xeroderma pigmentosum symptoms" Human Mutation. (in press).
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[Publications] Kuraoka,I.: "Identification of a damaged-DNA binding domain of the XPA protein" Mutation Research. 362. 87-95 (1995)
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[Publications] Matsuda,T.: "DNA repair protein XPA binds replication protein A" J. Biological Chemistry. 270. 4152-4157 (1995)
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[Publications] Nagai,A.: "Enhancement of the damaged DNA binding activity of XPA by interaction with the ERCC1 DNA repair protein" Biochem. Biophys. Res. Comm.211. 960-966 (1995)
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[Publications] Nakane,H.: "High incidence of UVB- or Chemical carcinogen-induced skin tumours in mice lacking the xeroderma pigmentosum" Nature. 377. 165-168 (1995)
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[Publications] Shimamoto,T.: "Expression and functional analyses of Dxpa gene, the Drosophila homolog of a human excision repair gene" J. Biological Chemistry. 270. 22452-22459 (1995)