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1994 Fiscal Year Annual Research Report

遺伝子操作と分子計測によるミオシン分子モーターの作動機構の解明

Research Project

Project/Area Number 06404081
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (A)

Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

須藤 和夫  東京大学, 教養学部, 助教授 (20111453)

Keywordsミオシン / 蛋白質モーター / 分子モーター / 組み換えミオシン / 分子計測 / 結晶構造 / 蛋白質機械 / 分子機械
Research Abstract

細胞性粘菌で重鎖760残基からなるS1dCフラグメントを発現させた。このS1dCフラグメントは、アクチンフィラメントを滑り運動させ、また同時に、アクチンフィラメントに力を及ぼすことができる。アクチンフィラメントの滑り速度は、全長ミオシンに比べると、1/10以下であるが、力の大きさは遜色がなかった。このことは、ミオシン重鎖N末端760残基からなるドメインだけで、モーター活性があることを意味している。そこで、この小さなモータードメインS1dCの結晶化を試みた。S1dCの形態は球状に近いと予想されるが、実際に、このドメインは極めて結晶しやすかった。すでに、Rayment博士らは、ニワトリ骨格筋のミオシンのモータードメインの結晶構造解析に成功しているが、この場合、結晶化を促進するために100残基をこえるリジン残基をすべてメチル化するという過激な方法をとっている。また、ATPなどヌクレオチドの入ったニワトリミオシンモータードメインの結晶を作ることも難しかった。本研究で作りだした小さなモータードメインは、メチル化などの特別な手段をとらないでも、容易に結晶になり、さらに、ヌクレオチド存在下でも結晶を作ることができた。
現在、もっとも構造解析が進んでいるのは、ADP・BeF3ふくんだS1dCの結晶である。2オングストローム分解能の構造が得られている。これはミオシン・ATP型の構造に対応すると考えられている。また、ADP・AlF4をふくんだS1dCの構造も2.6オングストロームの分解能で解かれている。後者はミオシン・ADP・Pi型に対応すると考えられている。興味深いことに、両者の構造は、ミオシンモータードメインの中央部に走っているおおきな裂け目にかんして、違っている。ATPからADP・Piへの加水分解で、この裂け目が小さくなっていることがみてとれる。
現在、ADPVo4,ATPγS,AMPPNP,そしてADPをふくんだS1dCの結晶構造解析が進行中である。

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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