1994 Fiscal Year Annual Research Report
ディジタル干渉計によるトランジェンγ電波源のサーベイ
Project/Area Number |
06405008
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (A)
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
大師堂 経明 早稲田大学, 教育学部, 教授 (10112989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大場 一郎 早稲田大学, 理工学部, 教授 (10063695)
山田 勝美 早稲田大学, 理工総研, 教授 (30063316)
相沢 洋二 早稲田大学, 理工学部, 教授 (70088855)
小松 進一 早稲田大学, 理工学部, 教授 (00087446)
小原 啓義 早稲田大学, 理工学部, 教授 (40063367)
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Keywords | ディジタル信号処理 / FFT / 干渉計 / トランジェント電波源 / 高エネルギー天体物理学 |
Research Abstract |
早稲田大学の直接像合成ディジタル干渉計は、ディジタルレンズにより2次元画像を2千万枚/秒出力している。(乙部他1993)。1991-1992年にかけてまず、CasAや、かに星雲、CygA、OriA天の川などの試験観測を行い(中島他1992)、1993年に入ってからは、混信対策として9素子のLPFを128台つくり(斎藤他1993)、クェーサーの試験観測も始まった(小林他1993)。また、このシステムはパルサー等の非エルゴ-ト的な信号に対しても像をつくれるので、パルサー信号解析用の、データ長の長い(2^<24>点=約1700万点)FFTをリアルタイムで実行するハードウェアの開発をはじめている(渡辺、田中他1993)。 チェーン駆動+カップラーで運用を行ってきた64素子干渉計をギア駆動に改修した。トルクを20倍以上にし、共通シャフトを支える南北20mの150mmH鋼8本とディスクブレーキを付加して抗風力を高めた。1個の円周状のギアから120度の扇形のギアを3個切り出し、計64個作成して天頂から±55度までの観測を可能にした。従来のチェーン駆動の動力伝達部はそのまま利用し、アンテナの軸に直接掛けていたチェーンをギア駆動用共通シャフトに掛けかえるだけの変更のため、改修経費を著しく低くできた。観測効率は飛躍的に向上する。93年度国立天文台共同開発研究費で試作に成功し(94春期年会)、94年度科研費一般Aの補助で64台のギアを行った。事前の試作を完ぺきに済ませておいたので、科研費の交付から2ケ月の短期間で工事を終了し、現在アンテナ間の角度調整を行っている。これらの成果は天文学会で報告しており、それらを再録した。 その結果γ線クェーサー3C279,3C454.3等の電波強度の増大を観測できるまでになった。
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