1996 Fiscal Year Annual Research Report
ディジタル干渉計によるトランジェント電波源のサーベイ
Project/Area Number |
06405008
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
山田 勝美 早稲田大学, 理工学総合研究センター, 教授 (30063316)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大場 一郎 早稲田大学, 理工学部, 教授 (10063695)
相沢 洋二 早稲田大学, 理工学部, 教授 (70088855)
小松 進一 早稲田大学, 理工学部, 教授 (00087446)
小原 啓義 早稲田大学, 理工学部, 教授 (40063367)
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Keywords | 電波干渉計 / トランジェント電波源 / ディジタル信号処理 / FFT |
Research Abstract |
世界初の直接像合成干渉計 早稲田大学の装置は、ケンブリッジ大の開発したFourier合成干渉計とは、全く異なる原理で像をつくっている。従来は、あらゆる場合にケンブリッジ大の方式が最良の方式と考えられていたが、高速に変動する像の観測や、高感度の観測には早稲田大学の方式が方式がはるかに有利である。 1989年の国際電波連合URUSI総会(プラハ)で招待講演を行い、早大の方式とケンブリッジ大の方式を比較し、今では上記の判断が世界的に定着している。(IAU Symp.158、R.A.Perley) ケンブリッジ大の研究者が早稲田大学の方式に強い関心を示し、また最も内容をよく理解しているのは一方の方式の開拓者だからである。ケンブリッジ大の研究者は、「これまで世界にない新しい概念・方式・判断基準の発見」には強い関心を示すが、彼らの発見した方式の改良版には関心を示さない。進取の精神、学の独立を、地で行く大学が、彼の地にもあることは実に心強い。このあたりの解説は、天文月報、はいてくおめがね事情(11):「64素子広視野電波パトロールカメラ」---世界で初の直接像合成干渉計---に書いてある。 本提案の背景と海外、国内の反響 50億光年遠方のクェーサーの観測ができるまでに感度が向上した現在の64素子干渉計(15号館屋上)は、世界に類のない観測装置である。先に述べたように、国際天文連合シンポジウム(シドニー1994)において、米国国立天文台のR.A.Perleyは、7頁にわたる世界の電波干渉計に関する招待講演を行い、半分を早稲田大学のディジタル干渉計の紹介にあてた。いわく、「干渉計は、ビーム合成型、フーリエ合成型、そしてデイジタルレンズ型、の3種類ある。第3番目のものは、電波干渉計の専門家の間でも、まだ広くは知られていない方法であるが、FFTにより直接電波像を得るレンズである。・・・天体をサーベイする効率は極めて高い。・・・この型の干渉計は、現在私の知る限り、早稲田大学の64素子だけである。・・・」
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[Publications] N.Tanaka et al: "Design of Radix-4 FFT Based Butterfly LSI" Proc.of Technical Workshop for APT and APSG 1996. (in press). (1997)
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[Publications] H.Takeuchi: "2^<24> Point Floating FFT Processor Design for Real Time Pulsar Survey" (in press). 1997.