1994 Fiscal Year Annual Research Report
変革的リーダーシップに基づくハイブリッド・リーダーシップモデルの構築
Project/Area Number |
06451027
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Rissho University |
Principal Investigator |
井上 隆二 立正大学, 文学部, 教授 (40062822)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井田 政則 立正大学, 文学部, 講師 (70151462)
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Keywords | リーダーシップ / 変革的リーダーシップ / 交換的リーダーシップ / カリスマ的リーダーシップ / 個人的配慮 / 知的刺激 / モラール / 自己知覚理論 |
Research Abstract |
本年度の研究では,1.面接調査 2.予備調査を実施した. 1.面接調査 変革的リーダーシップ(Bass,1985;Bass et al,1989)は、「カリスマ性」「個人的配慮」「知的刺激」「随伴的報酬」「例外管理」の5つの因子から理論化されている.これらの因子が現場の管理者-部下間においてどのように機能しているかを調べるために,平成6年7月から9月にかけて管理者を対象に面接を実施した.対象者は,金属製品メーカー・車販売会社・レコード取次会社の中間管理者30名であった.次に,上記企業の現場の教育担当者・研修担当者に変革的リーダーシップについて説明をし,それらの担当者から,変革的リーダーシップの各因子は現場の管理者-部下間にどのような影響を与えるのか,またそれらの因子は現場においてどのような問題状況を生み出すかという観点に基づき,専門的情報を得た.以上の資料を分析した結果,現場では,(1)リーダーの「カリスマ性」という個人特性はそれほど有効なリーダーシップとは関係がなさそうである,(2)「個人的配慮」「知的刺激」「随伴的報酬」というリーダー行動が有効なリーダーシップに関与していそうである,ということが明らかになった. 2.予備調査 面接調査によって得られた結果をふまえて予備調査に使うハイブリッド・リーダーシップ質問票の質問文を作成した.作成した質問票の質問項目数は113項目であった.この質問票を用いて,平成6年11月から平成6年12月にかけて,上記企業において134名の中間管理者とその部下名を対象に,予備調査を実施した.入力会社に依頼し収集した調査データのデータ入力をおこなった.このデータを,統計プログラムパッケージSPSSを用いて,項目分析をおこない因子分析にかけた.その結果,(1)作成した質問項目はかなりの信頼性をもつこと(2)変革的リーダーシップは5から8の因子をもつこと(現在因子数を決定するための分析をおこなっている)が明らかになった.
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