1995 Fiscal Year Annual Research Report
近世農民の家族経歴に関するコ-ホ-ト間・地域間比較研究
Project/Area Number |
06451039
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
正岡 寛司 早稲田大学, 文学部, 教授 (70063625)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西野 理子 早稲田大学, 人間総合研究センター, 助手 (50257185)
佐藤 友光子 早稲田大学, 文学部, 非常勤講師
藤見 純子 大正大学, 人間学部, 教授 (60173457)
|
Keywords | 近世社会 / ライフコース / 村落共同体 / 家族 / 家族経歴 / コ-ホ-ト比較 / 宗門人別帳 / 縦断データ |
Research Abstract |
本年度の研究実績は以下の4点である。 1.山梨県旧西南湖村の宗門人別帳資料のデータ・ベース化の最終作業を進めた。このデータ・ベースは、個人の親族的位座の継起的変化(個人ライフコース・データ)、ならびに世帯内の親族関係の布置状態の継起的変化(世帯パネル・データ)の2種類からなっている。平成8年3月の完成を予定しており、完成後、基本統計量の算出、コ-ホ-ト法による統計解析を行う。なお、統計解析に際しては、すでに開発した独自のコンピュータ・ソフトを利用していくことになる。 2.岐阜県旧上村の宗門人別帳資料のデータ・ベース化作業を開始した。具体的には(1)各年の帳面に登場する世帯単位の記載内容をコンピュータ入力し、基本データを作成した。享年6(1721)年から元治2(1865)年までのうち残存する77カ年分の帳面資料を用いた。 (2)基本データを大型コンピュータ上で接合し、各年に登場する個人の名寄せ作業を開始した。コンピュータ上で接合された個人の年齢、世帯内位座などを継年に一覧し、個人の確定をする作業である。目下、手作業による個人の確定段階にある。平成8年3月の完了を予定している。今後、世帯内の親族関係の布置状態の継起的変化データを引き続き作成していく予定である。 3.本年度には、当初予定していた以外に、世帯の継承メカニズムを探るべく、データの作成を開始した。これは、個人のライフコース・データを作成してある岐阜県旧山中村の約120年間にわたる全世帯の継承過程を、主として家長夫婦の出来事経験に着目した変数からデータ化するものである。平成8年3月完成の予定である。 4.本年度には、上記作業を進める一方で、これまで開発してきた宗門人別帳資料を用いた近世農民世帯のライフコース研究の方法論に関わる成果を共同論文としてまとめた。
|
Research Products
(1 results)