1996 Fiscal Year Annual Research Report
養護・訓練担当教員の専門性及びその養成に関する基礎的研究
Project/Area Number |
06451045
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
瀬尾 政雄 筑波大学, 心身障害学系, 教授 (50114096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 茂 学校教育部, 教授 (30000011)
柳本 雄次 筑波大学, 心身障害学系, 教授 (30114143)
篠原 吉徳 筑波大学, 心身障害学系, 助教授 (10150054)
藤田 和弘 筑波大学, 心身障害学系, 教授 (90015876)
草薙 進郎 筑波大学, 心身障害学系, 教授 (80036409)
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Keywords | 特殊教育諸学校 / 養護・訓練 / 特殊教育教師の専門性 / 特殊教育教員養成 |
Research Abstract |
特殊教育の独自の教育課程編成領域として設けられた養護・訓練担当教師の専門性を明らかにするため、視覚障害、聴覚障害、言語障害、肢体不自由、病弱、神経薄弱、言語障害等の養護・訓練を担当する特殊教育諸学校及び特殊学級の教師を対象にアンケート調査を実施し、その固有の専門性及び共通の専門性を考察した。その際に養護・訓練の指導経験年数等を基準に教師をキャリアありとキャリアなしの2群に分けて分析を行った。その結果、総じて、キャリアありの教師群において、養護・訓練の当該障害に固有な指導内容の実施度は高く、また得意とする回答の比率が高かった。養護・訓練の指導計画作成の際に必要とされる事項では、一貫してキャリアありの群が重要度を高く評価し、実施度も高かった。指導の際に必要とされる事項でも同様な傾向が認められた。 さらに現行の特殊教育教員及び養護・訓練の免許・養成制度の問題点を明らかにするため、大学の当該教員養成課程及び教育委員会の当該担当者、特殊教育諸学校長を対象に第一次及び第二次の意識調査を実施した。第一次調査の結果多数の賛成があった事項について第二次調査でその賛否を問い意見の収斂を図った。その結果、(1)基礎免許取得時に特殊教育科目の履修の義務化、(2)特殊学級・通級学級担当者に対する研修や特殊教育免許の取得の強化、(3)基礎免許のみの特殊教育担当を可とする特例の改廃、(4)特殊教育免許による部を超えた養護・訓練等の指導の許可、(5)既得免許科目の一部単位のダブるカウントについては高い支持率があったが、免許の一本化や独自の採用試験には比較的反対が多かった。養護・訓練担当教師の養成制度化については、今後養成大学関係者との合意づくりや具体案の検討が必要である。改善策を具体的に提言し、それへの関係者の意見を聴取することで改善に資することである。
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