1996 Fiscal Year Annual Research Report
国際連合の機能変化-21世紀の新秩序における国際連合の役割
Project/Area Number |
06451095
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
安藤 仁介 京都大学, 法学研究科, 教授 (20026777)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
位田 隆一 京都大学, 法学研究科, 教授 (40127543)
西井 正弘 京都大学, 人間環境学研究科, 教授 (60025161)
杉原 高嶺 京都大学, 法学研究科, 教授 (30004154)
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Keywords | 国際連合 / 人権 / 紛争解決 / 国際司法裁判所 / 平和維持 / 環境 / 持続的発展 / 規範形成 |
Research Abstract |
本研究計画全体の最終年度にあたるので、各自の分担分野の研究をまとめるよう努力してきたほか、担当分野以外にも目配りをしながら、全体として総合的な考察となるよう、相互間の意見交換や研究報告を随時行ってきた。もっとも、四名の研究を完全に一つにまとめきる状況にはまだ至っていない。 初年度から開始している文献資料のデータベース化作業は継続中である。これもなんらかの形で研究成果として発表できるよう、検討している。 個別の研究については、1.安藤は、人権の実効的保護に視点をおいて、B規約人権委員会で実践する傍ら、人権条約に対する留保の問題を検討し、また国際人権規約全般についてまとめた作業を発表した。2.杉原は、国際司法裁判所を中心として、国際司法裁判制度全般について研究を集大成することができたほか、個別の判例研究も継続してきた。3.西井は、単に自然環境のみでなく、社会環境の視点で人権を捉えて、国際機構による人権保障制度の枠組みを検討した。4.位田は、国際機構による発展途上国問題の解決に焦点をしぼって、資源国有化紛争の実効的解決の問題を研究し、また地域協力システムにおける持続的発展を検討したほか、いくつかの場所で国連による平和維持の問題につき報告した。 本研究計画の全体のまとめとして統合した研究成果をまとめて発表するにはまだ至っていないが、安藤を中心とする研究体制は継続しており、機会を捉えて近い将来に総合的に21世紀の国連の役割を示唆できるであろう。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 安藤仁介: "人権関係条約に対する留保の-考察-規約人権委員会のジェネラル・コメントを中心に-" 法学論叢. 140-1・2. 1-24 (1997)
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[Publications] 安藤仁介: "国際人権規約" 水上千之・畑博行編『国際人権法概論』(有信堂). (1997)
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[Publications] 杉原高嶺: "ジェノサイド条約適用事件-仮保全措置の申請-" 国際法外交雑誌. 95・4. (1996)
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[Publications] 西井正弘: "国際機関による人権保障制度" 水上千之・畑博行編『国際人権法概論』(有信堂). 252-275 (1997)
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[Publications] 位田隆一: "発展途上国における国有化紛争の実効的解決" 杉原高嶺編『小田滋先生古稀記念論文集』. (予定). (1997)
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[Publications] Ryuichi IDA: "SUSTAINABLE DEVELOPMENT IN THE APEC" F.WEIS(ed.)INTERNATIONAL LAW WITH A HUMAN FACE. (予定). (1997)
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[Publications] 杉原高嶺(編著): "国際司法裁判制度" 有斐閣, 555ページ (1996)