1996 Fiscal Year Annual Research Report
情報テクノロジーの進化が戦略的コントロールに与えるインパクトの研究
Project/Area Number |
06451114
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
浅田 孝幸 大阪大学, 経済学部, 教授 (10143132)
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Keywords | 経営情報ネットワーク / 戦略的コントロールシステム / 競争優位性 |
Research Abstract |
3年間の研究期間において、「情報技術について、知的活動支援、組織的コミュニケーション革命および、組織構造のリエンジニアリングの媒介要素としてとらえることにした。」この情報技術の進化が組織構造の革命に対して、どの様なインパクトを与えているのか、事例研究及び、アンケート・調査(予算管理システムを中心にしたもの.)によって検討した。その結果によると、2軸の分析フレームワーク、すなわち、オープンネットワークとクローズドネットワークという情報ネットワークの戦略的特性、及び、ファンクショナル志向及びプロセス志向という情報ネットワークの適用対象のウェートの違いにより、先進的企業事例の特質ならびに方向性が位置づけられるのが分った。戦略的コントロール・システムの特質については、経営情報ネットワークのオープン化と、ファンクショナル志向が結びつくとき、情報共有化・地域創造支援を効率的ないし効果的に行う、マイルストーン管理としての機能が強化されることがある程度確認された。また、経営情報ネットワークのオープン化とプロセス志向が結びつくとき、組織間統合を強化することが戦略的コントロール・システムとして重要であること、情報の組織間での共有化や、これまでと異なった、系列化強化・グループの選別強化が進むことが確認された。
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[Publications] 浅田孝幸: "情報ネットワークと管理会計" 企業会計. 48・5. 24-31 (1996)
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[Publications] 浅田孝幸: "日本企業の予算管理システムの進展と国際化の影響" 会計. 151・2. 102-116 (1997)
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[Publications] 鈴木研一: "競争優位性強化のための新しいコスト分析の枠組み" 原価計算研究. 20・1. 30-41 (1996)
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[Publications] Takayuki ASADA: "An Analysis of Cost Structures of Japanese Firme : Antomobile Industvies" Prcceeding of Workshop on Admnced Japanese Management Acconiting Practices. 1-30 (1996)
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[Publications] 浅田孝幸: "経営情報ネットワークの理論と実際" 東京経済情報出版社, 211 (1997)