1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06451130
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Research Institution | CHIBA COLLEGE KOF HEALTH SCIENCE |
Principal Investigator |
堀田 美鈴 千葉県立衛生短期大学, 第1看護学科, 教授 (00157083)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅井 美千代 千葉県立衛生短期大学, 第2看護学科, 講師 (20212467)
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Keywords | ケースマネージメント / ノーマライゼイション / 看護者ー利用者(患者)関係 / 看護事例検討 / 看護カンファレンス / 看護実践能力 / 臨床実習指導 / 看護基礎教育 |
Research Abstract |
高齢社会、少子社会にあっては、健康の担い手として訓練されてきた看護職が、利用者のニーズから発想し、保健・医療・福祉の各種サービスの活用を支援する。即ち、“ケース・マネージメント"(Case Management)能力が求められる。こうした観点から、3年間にわたり本研究に取り組んできた。8年度は、引き続き関連文献の検討、看護事例検討・学習会の開催、セミナー参加などを行い、さらに、これまでの成果の上に立って、“ケース・マネージメント"能力育成に焦点を当て検討した。実際には、研究者らが携わる看護基礎教育課程の臨床実習における、学内カンファレンス(Clinical Conference)、終末期ケアを中心に検討を試みた。 その結果、1)学内カンファレンスは、自己の実践を他者に説明することを通して、断片的な知識を系統的なものにすること。また、自己の関心のありかについて知るという、自己覚知、自己理解ができることを明らかにした。2)終末期ケアにあたって、看護学生が患者の“傍らにいる"ことを可能にするには、看護チームの各人が患者のニーズに応えようと努力していることを意識化できることが大切であることが示された。このことから、それぞれの役割、特質を活かし看護するには、互いが目指していることを提示すること。それによりチームが成立し、機能することが示唆された。また、さまざまな感情が引き出される終末期ケアにおいては、自己を理解するために看護カンファレンスが求められることを再確認した。以上より、“ケース・マネージメント"の基礎的能力の育成には看護カンファレンスによる、看護者の自己覚知、自己理解が重要となることを明確にした。 本年度の成果は、援助技術として自己覚知、自己理解に関する学習が重要であることを明確にすると共に、看護基礎教育に新たな課題を提起したこと。また、本研究の3年間の成果をまとめ報告書を作製したことである。
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Research Products
(2 results)