1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06451145
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
菅井 勝雄 大阪大学, 人間科学部, 教授 (40000294)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 卓 富山大学, 教育学部, 講師 (80262468)
山内 祐平 大阪大学, 人間科学部, 助手 (50252565)
前迫 孝憲 大阪大学, 人間科学部, 教授 (00114893)
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Keywords | マルチメディア / インターネット / 学習環境 / 社会的相互作用 |
Research Abstract |
インターネットの爆発的な普及は教育界にもおよび、合衆国においては、96年度の調査において、全学校の65%がインターネットに接続している。 その利用法は、メールなどの継続的なテキストのやりとりに加え、テレビ会議などの映像を用いたやりとりも行われている。当初本研究では、ISDNを使った有線のテレビ会議システムを用いた学習環境の開発を目指していたが、有線のシステムは利用が一般的になったため、将来技術である無線LANを利用したテレビ会議システムの開発に目標を修正した。合衆国では、5GHz帯を利用して学校と地域を結ぶ無線LANシステムが計画中であり、将来的にこの領域は大きく成長するであろう。 開発には現在主流の2.4GHzの無線LANシステムを利用した。実験の結果、数十メートルの範囲内では、無線でテレビ会議ができることが実証された。それ以上の距離になると、画像は1秒に1回ぐらいは書き変わるのだが、音声がとぎれて実用にならなかった。狭帯域での音声の圧縮・展開技術の改良が今後の課題であろう。 また、このシステムはインターネットに接続することもでき、無線LANとインターネットを組みあわせたテレビ会議も可能になっている。今後はインターネットに接続した形で教育利用の実証試験を行っていきたい。
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[Publications] 菅井勝雄: "社会的構成主義にみる発達と教授・学習理論との関連の検討" 日本教育工学会第12回大会講演論文集. 243-244 (1996)
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[Publications] 前迫孝憲: "情報ネットワークの変化と学校に期待される役割" 教育と情報. 468. 46-49 (1997)
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[Publications] 山内祐平: "初等・中等教育におけるインターネット活用の現状と問題点" 教育と情報. 458. 48-51 (1996)
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[Publications] 山内祐平: "電子学習共同体の形成要因の分析" 日本教育工学会第12回大会講演論文集. 129-130 (1996)
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[Publications] 山内祐平: "教育工学と質的研究法" 日本教育工学会第12回大会講演論文集. 239-240 (1996)
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[Publications] 菅井勝雄: "「マルチメディアの活用」・新掘通也編・『教育・大変な時代』" 教育開発研究所, (1996)
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[Publications] 菅井勝雄: "「コンピュータ利用の学習指導」・大村彰道編『認知発達と学習指導』" 東京大学出版会, (1996)