1995 Fiscal Year Annual Research Report
日本語学習者の文の予測能力に関する研究及び読解力の聴解力向上のための教材開発
Project/Area Number |
06451159
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
平田 悦朗 お茶の水女子大学, 人文科学研究科, 教授 (50189833)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本郷 逕子 お茶の水女子大学, 人文科学研究科, 助教授 (60238805)
長友 和彦 お茶の水女子大学, 人文科学研究科, 教授 (60164448)
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Keywords | 予測能力 / 予測文法 / 日本語学習者 / 読解 / 聴解 / 日本語教育 / 日本語教材開発 |
Research Abstract |
予測能力に関する基礎研究の結果,特に予測文法能力として,次のような知見が得られ論文にまとめた。 1.「〜に聞くと」の「聞くと」は伝聞をはじめとするモダリティー表現を予測する決定的な引き金になっていない。 2.母語話者のほとんどは,ある段階でモダリティー表現を予測するようになるが,日本語学習者にはその予測能力の習得が極めてむずかしい。 3.助詞「が」が,出来事や動作の述語、過去の時制,連体修飾の内の関係を予測しがちなのに対して,助詞「は」は、状態述語、非過去時制、連体修飾の外の関係を予測しがちである。 4.「は」が引き金になって,「は」の付く名詞句が,その節を越えて,次の節の主語になることを予測させるだけでなく,談話のトピックとして,次の文の主語になることを予測させる。
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[Publications] 内田・池上,大野,長友: "予測文法研究(1)-「が」と「は」の予測機能について-" 『言語文化と日本語教育』(お茶の水女子大学). 9. 134-160 (1995)
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[Publications] 菊地.猪狩.獄肩・長友,: "予測文法研究-モダリティー表現の予測能力とその習得について" 『言語文化と日本語教育』(お茶の水女子大学). 11(予定). (1996)