1994 Fiscal Year Annual Research Report
眼差し解析によるテレビ通信システムの認知人間工学設計原則に関する研究
Project/Area Number |
06451164
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
|
Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
小松原 明哲 金沢工業大学, 工学部, 助教授 (80178368)
|
Keywords | グループウェア / ヒューマンインタフェース / 認知人間工学 / テレビ通信システム |
Research Abstract |
テレビ通信システムのユーザインタフェイスの設計基準を、認知人間工学の立場から明らかとするために、テレビ通信システムシミュレータを用いて、人間のコミニケーション時の認知行動を解析している。 平成6年度は、予備実験の年度として、実験システムとしての2者間テレビ通信システムシミュレータの整備を行い、また、システム使用者の画面注視条件を実験的に検討した。 (1)モニタサイズと注視率との関係 テレビ通信システムのモニタサイズと注視率との関係を検討した。その結果20インチを超える大型モニタでは、相手からの威圧感、圧迫感が強く、使用者は画面を注視しない傾向が見られた。16インチ程度のモニタであると、最も注視率が高い。さらに6インチ程度の小型モニタでは、注視率が若干低い。これは画面中の相手の表情まで読み取れないため、画面を見る動機が薄れるためと推察した。 (2)タスクと注視率との関係 テレビ通信システムを介して向かい合う二者の一方が、他者に作業指示を行うインストラクション型タスクにおいては、教示者は受講者の理解状況を確認するため、モニタを通じて受講者の表情を頻繁に観察する。しかし受講者は、タスクに集中すめため、教示者の表情を注視する時間はきわめて短い。 これらの結果より、インタフェイス(モニタサイズ)及び、タスクにより、コミュニケーション時の認知行動は大きな影響を受けることが明らかとなった。平成7年度はこれらの成果を踏まえて、さらに実験検討を進め、認知コミュニケーションモデルを確立する予定である。
|