1996 Fiscal Year Annual Research Report
天の川領域にある銀河の探査にもとづく近傍宇宙での銀河分布の大規模構造の研究
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06452022
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| Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
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Principal Investigator |
斎藤 衛 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90012856)
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| Keywords | 銀河 / 宇宙の大規模構造 / 銀河探査 / 天の川領域 |
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| Research Abstract |
1 遠赤外線放射の強い銀河(IRAS銀河)の系統的な探査と視線速度測定を天の川領域のうちの銀経0°から150°までの領域で行った結果を発表した(Nakanishi et al.1997)。この研究では、特にLocal Voidについて調べ、この大規模構造の位置と大きさをはじめて明らかにした。
2 天の川領域では星間塵による強い吸収のために銀河が全く見えない所がある。このような領域での銀河探査を近赤外線での撮像観測によって行った。58個の遠赤外線源のうち16個は銀河であることを見いだしたが、26個は光でも近赤外線でもCO分子線でも'見えない'天体であることがわかった(Iwata et al.1997)。
3 我々のこれまでのIRAS銀河の研究によって、天の川領域での近傍宇宙の大規模構造はほぼ明らかになった(Takata et al.1996)。しかし、銀河中心方向では、強い星間吸収と高い星数密度のために、これまでに検出できた銀河の数は少なく、銀河分布の大規模構造を確定することはできない。我々は本科研費で入手した特殊顕微鏡を使って、この領域の広視野写真上で銀河探査を行った。銀経8°から43°の約800平方度について約5300個の銀河(候補)を検出し、その分布の特徴をまとめた(Roman et al.1996)。さらに探査領域を銀河中心に向かって広げ、約7000個の銀河(候補)を検出した。これら約12000個の天体の位置等のデータはカタログとして本科研費により出版する(電子データとしては、国内外のすべての研究者に公開する)。現在、検出した天体の視線速度測定を行いつつあり、大規模構造の確定は今後の研究を待たねばならない。
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[Publications] Tadafuri Takata: "A Systematic Search for IRAS Galaxies behand the Milky Way" The Astrophysical Journal. 457・2. 693-702 (1996)
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[Publications] Adel T.Roman: "A Search for Galaxies behind the Milky Way at Aguils and Sagittarius" Publication of the Astronomical Society of Japan. 48・5. 679-690 (1996)
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[Publications] Ikuru Iwata: "A Near-Infrared Imaging Search for Inisible Galaxies behind the Milky Way" Publication of the Astronomical Society of Japan. 49・1. 47-58 (1997)
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[Publications] Kouichiro Nakanishi: "Search and Redshift Survey for IRAS Galaxies behind the Milky Way and the Stucture of the Local Void" The Astrophysical Journal,Supplemant Series. (accepted). (1997)
