1995 Fiscal Year Annual Research Report
イオン照射した高圧合成ダイヤモンドの電子スピン共鳴・電子核二重共鳴
Project/Area Number |
06452041
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Research Institution | University of Library and Information Science |
Principal Investigator |
磯谷 順一 図書館情報大学, 図書館情報学部, 教授 (60011756)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神田 久生 無機材質研究所, 先端機能性材料研究センター, 主任研究官
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Keywords | ダイヤモンド / 高エネルギーイオン照射 / 燐 / 電子スピン共鳴 / n型半導体 |
Research Abstract |
ダイヤモンドの電子デバイスへの応用拡大は、n型ダイヤモンド半導体の開発にかかっている。平成6年度の水素イオン照射につづき、平成7年度は、燐(n型ドーパントとして期待されている)イオン照射を行ない、イオン照射を用いたn型ダイヤモンド半導体合成法の指針を得ることをめざした。高エネルギー(9〜18MeV)の照射を行なうこと、IIa型合成結晶を用いること、高圧下で高温アニールを行なうことなど、他のグループの行なっていないことを試みた。まず、燐触媒を用いて育成した高圧法単結晶中の燐による電子スピン共鳴シグナルを探索し、ダイヤモンド結晶格子に燐が入りうること(この結晶では燐は第2近接位置に窒素を伴う)を確認した。 18MeVの照射では、4x10^<12>〜1x10^<15>/cm^2の照射量の範囲で、打ち込みイオン1個当たりのアモルファス相のタングリングボンド(D.B.)の生成量は一定であることが見いだされた。D.B.のESRシグナルは、単にアモルファス相の形成のみでなく、アモルファス相の形態の変化をモニターするのに便利であることが判明し、アニールによって結晶性の回復する照射条件探索の指針が得られた。照射線量を落とすと、照射後にもD.B.のESRシグナルのほかに、点欠陥に起因するシグナルが見い出された。また、高線量照射の場合に、照射後にはD.B.のESRシグナルのみが観測されたが、1800℃(6GPa、14hrs)のアニール後にはD.B.のESRシグナルの大部分が消失し、点欠陥に起因するシグナルが見い出された。両方の場合とも、2本の分裂を示す点で燐(核スピン1/2の同位体100%からなる)の関与する可能性の高いものも含まれ、燐の存在状態を明らかにするために単結晶回転の詳細な測定を進めている。
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[Publications] J. Isoya: "ESR Studies of High-Energy Phosphorus-Ion Implanted Synthetic Diamond Crystals" Proceedings of 7th Internatinal Symposium on Advanced Nuclear Energy Research: Recent Progress in Accelerator Beam Application. 未定 (1996)
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[Publications] 磯谷順一: "燐イオンを照射した合成ダイヤモンド結晶の電子スピン共鳴" 日本物理学会1995年秋の分科会.
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[Publications] 磯谷順一: "ダイヤモンド結晶中の燐による電子スピン共鳴シグナルの探索" 第9回ダイヤモンドシンポジウム.
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[Publications] 磯谷順一: "高エネルギー燐イオンを照射した合成ダイヤモンド結晶の電子スピン共鳴" 日本物理学会第51回年会.
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[Publications] J. Isoya: "Structure determination by using pulsed ESR" Proceedings of Internatinal Symposium on Materials and Measuremnets in Molecular Electronics. (予定). (1996)