1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06452048
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
上江洲 由晃 早稲田大学, 理工学部, 教授 (10063744)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 安定 早稲田大学, 理工学研究科, 教授 (00028101)
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Keywords | 相転移 / 高次構造 / 強誘電体 / 強弾性体 / 強誘電分域 / 強弾性分域 / SHG顕微鏡 / リラクサ- |
Research Abstract |
固体はしばしば内部変数の秩序化に関する相転移を引き起こすが、とくに一次相転移の場合にはその大きな非線形性のために、秩序相ではメゾスコピックなスケールのドメイン(高次構造)を形成するのが特徴である。本研究ではこの高次構造の形成過程を時間領域、実空間領域および逆格子空間で観察することにより、ドメインの熱力学という新しい物性論のジャンルを開拓することを目指して、研究を行った。その結果、次のようなことを明らかにした。 (1)SHG顕微鏡とよぶ新しい非線形光学光学顕微鏡を開発し、これにより強誘電180°分域を非破壊で観測する一般的な方法を確立した。 (2)SHG顕微鏡により、疑似位相整合素子の周期性反転分域の評価を可能にした。 (3)2次元Maker Fringe法を開発し、これにより強誘電単結晶の単分域化の評価を可能にした。 (4)全反射型SHG顕微鏡を試作し、基板の上の分子薄膜の評価を行った。 (5)ある種の強誘電・強弾性相転移に伴って、zig・Zag状の分域境界が自己形成されることを明らかにした。現在これをLandau・Ginzburg理論により解析している。 (6)リラクサ-強誘電体の特異な物性を調べるため、中性子散乱実験と光第2高調波発生の実験を行った。この結果、散漫相転移温度以下では常誘電性マトリックスの中に極性マイクロ領域が発達していくことを明らかにした。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Y. Uesu, S. Kurimura, Y. Yamamoto: "Optical second harmonic images of 90 domain structure in BaTiO_321GC01:Apul. Phys. Letters" 66. 2165-2167 (1995)
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[Publications] Y. Uesu, S. Kurimura, Y. Yamamoto: "New nonlinear optical microscope and its applicetion" Ferroelectrics. 169. 249-257 (1995)
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[Publications] Y. Uesu, et al.: "Recent development of optical novelty filter" Ferroeletrics. 172. 139-148 (1995)
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[Publications] S. Mari, Y. Uesu et al.: "Evolution of a ferroelaction domain structure in an I-IC place" Phys. Rev.B52. 6158-6161 (1995)
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[Publications] S. Mori, Y. Uesu et al.: "Memory effect, defect density wave and related micro domain" Phys. Rev.B51. 73-76 (1995)
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[Publications] S. Mori, Y. Uesu et al.: "Memory effect in an IC phaie of BSN" Ferroelectics. 169. 105-113 (1995)