1995 Fiscal Year Annual Research Report
微小重力下で成長させた半導体結晶の結晶性と局所不純物偏析の評価
Project/Area Number |
06452106
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Research Institution | University of Tokyo |
Principal Investigator |
西永 頌 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10023128)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 雅明 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (30192636)
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Keywords | 微小重力 / GaSb / Te不純物 / 空間分解フォトルミネッセンス / 偏析現象 / マランゴニ対流 / バースタイン-モス効果 / ブリッジマン成長 |
Research Abstract |
今年度は微小重力下で成長させたTeドープGaSb内の濃度分布を空間分解フォトルミネッセンス法(SRPL)法により調べた。ドナー不純物濃度が増大すると伝導帯が電子によって埋められ、フェルミ-準位が上昇するので発光エネルギーが増大する(Burstein-Moss効果)。レーザー光を20μmにしぼり、その場所のフォトルミネッセンススペクトルを調べると局所的なTe濃度が測定できる。そのためには先ず、フォトルミネッセンスの発光ピークとTe濃度の関係を求める必要がある。Te濃度の異なる何枚かのGaSbウェーハを用意し、Te濃度をHall効果により決定したあと、SRPL法によりピークエネルギーを測定した。次に、宇宙で成長したGaSb結晶のたて断面の上をSRPLを用いて場所を変化させながらスペクトルのピーク波長に対する分布を求めた。これによると、地上で成長させた種結晶部分ではTe濃度は約2×10^<17>/cm^3の一定値をとるが、宇宙で成長が開始された部分では偏析現象のため急落し、その後急速に2×10^<17>/cm^3の値に回復する。 もし、わずかながら熱対流があるか、又はマランゴニ対流があり、融液が混合されたとすると濃度の回復は非常にゆっくりとなるはずであるので、それ程強い流れは融液内にはなかったものと考えられる。宇宙における成長速度や、拡散係数の値がわかっていないため、理論と実験の厳密な比較は困難ではあるが、今回の実験では、自由表面が現れていたにもかかわらず、流れはかなり小さかったことを示す。これは、試料の軸方向の温度勾配が非常に小さかったためと考えられる。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 西永頌、Peiwen Ge、Chongru Huo、Jinping He、中村卓義、河村茂雄: "微小重力下で成長させたGaSb:Teの評価" 東京大学工学部総合研究所年報. 54. 79-84 (1995)
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[Publications] 西永頌、中村卓義、河村茂雄、P.Ge、C.Huo: "空間分解フォトルミネッセンス法による微小重力下で成長させたGaSb:Teの濃度分布測定" 12th ISAS Space Utilization Symposium. 12. 235-239 (1995)
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[Publications] 西永頌、P.Ge、C.Huo、W.Huang、中村卓義、Y.Yu: "NASAのGASプログラムによるGaSbのブリッジマン成長" 日本マイクログラビティ応用学会誌. 12. 265-266 (1995)
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[Publications] P.Ge, T.Nshinaga, G.Huo, W.Huang, T.Nakamura, J.He, and Y.Yu: "Bridgman growth of GaSb crystal:Plan and ground based research" Proc.46th International Astronautical Congress. (in print). (1996)