非線形光学材料KLNによるブルー光発生に関する研究

1995 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 06452133
• Research Institution: Osaka University
• Principal Investigator: 佐々木 孝友 大阪大学, 工学部, 教授 (50029237)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 森 勇介 大阪大学, 工学部, 助手 (90252618) ; 大西 紀男 電子技術総合研究所, 材料科学部, 通商産業技官 ; 平木 昭夫 大阪大学, 工学部, 教授 (50029013)
• Keywords: KLNファイバー / 青色光 / 非線形光学材料 / 第二高調波発生 / 単結晶 / 均一組成 / 波長許容幅 / 温度許容幅

Research Abstract

KLNファイバー育成、及びその光学特性に関して以下の知見が得られた。
(1)育成原料の組成比を最適化することにより高品質単結晶KLNファイバーの育成に成功した。育成温度は約1000℃、育成速度は6mm/hでa軸方向にファイバー育成を行ったところ、無色透明で均一な径のKLNファイバーが得られた。また、ファイバー径は200-800μmの範囲で制御可能であった。条件を最適化してやると、育成するにしたがってKLNファイバーの組成均一化が達成できることを示した。
(2)KLNファイバーの横方向からレーザーの基本光を入射してやることで400〜480nmの青色から紫外領域のレーザー光が得られた。この波長は原料組成によりある程度制御することが可能で、ファイバーごとに均一であった。連続Tiサファイヤー・レーザーを基本波に用い、長さ8mm、ファイバー径800μmのKLNファイバーにおいて、基本波806nmで第二高調波403nmが得られ、そのとき、波長許容幅(半値全幅)は1.5nm、温度許容幅(半値全幅)は約2.5℃であった。この領域の波長を高効率で発生する非線形光学結晶はKLNが最も有望であり、波長許容幅、温度許容幅とも、疑位相整合型LTやKNと比較しても十分大きな値である。この試料では、基本波の出力が700mW程度において約0.6mW程度の青紫色レーザー光が得られた。

Research Products

• [Publications] Yusuke Mori: "Growth of KLN fibers and its application for blue-violet light generation" Optical Review. 1. 241-242 (1994)
• [Publications] Yusuke Mori: "Generation of blue light by using KLN crystal" Technical digest of compact blue-green lasers. 1. 52-54 (1994)
• [Publications] Takatomo Sasaki: "Generation of blue light by using potassium lithium niobate crystal" Nonlinear Optics. 14. 291-299 (1995)