1994 Fiscal Year Annual Research Report
SSDGを用いたセラミックスならびにセラミックス系被膜材の高温強度に関する研究
Project/Area Number |
06452151
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小倉 敬二 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (70029007)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天野 順 松江工業高等専門学校, 講師 (50222683)
阪上 隆英 大阪大学, 工学部, 助教授 (50192589)
三好 良夫 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (40029434)
西川 出 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (90189267)
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Keywords | セラミックス溶射 / セラミックス / レーザスペックル / 高温強度 / き裂発生 / 界面剥離 / き裂開口変位 / ブリッジング |
Research Abstract |
耐熱セラミックスコーティング材の実際への応用に際して問題となる温度の影響について,その基礎的計測として高温下での微小変位計測手法とさらに基礎的実験として溶射セラミックスコーティング材の高温下疲労強度試験について開発ならびに実験を行った.まず前者の高温下微小変位計測手法については850℃といった高温下でセラミックスに発生した2mm程度の小さい寸法のき裂の開口変位をレーザスペックルを用いることにより,熱揺らぎなどの影響を受けずに計測する手法を開発することに成功した.ここでは熱流の防御とともに平均化処理を行うことにより精度の高い計測手法とすることを可能にしている.また後者の高温下疲労試験についてはアルミナセラミックスの溶射コーティング材料を用いて,高温下においてき裂発生や界面強度に関する検討を行った.試験中レーザスペックルを用いて試験片表面のひずみと負荷応力の関係(ヒステリシスループ)を計測し,力学的応答からの検討を行った.さらに試験後の破面や断面観察からき裂発生順序や破壊機構について検討した.その結果,セラミックスコーティング材は表面のき裂と同時に基材にもき裂が発生し,これが進展することが明らかとなった.また表面のひずみ変化は疲労初期段階では基材の力学的応答が支配的であるが,徐々にこれが減少し,界面剥離に伴う不規則な応答が現れた後,最終破断に至ることが明らかとなった.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 西川出,小倉敬二: "レーザスペックルによる苛酷環境下のひずみ・COD計測" 日本機械学会講演論文集. No940-34. 32 (1994)
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[Publications] 小倉敬二,西川出,田邊裕貴: "サーマルストライピング下のひずみ計測とき裂発生・進展" 日本材料学会第22回疲労シンポジウム講演論文集. 97-100 (1994)
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[Publications] 西川出,小倉敬二: "シングルセンサースペックルゲージ(S-SSDG)の開発とその応用" 日本機械学会講演論文集. No940-37. 308-309 (1994)
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[Publications] 西川出,小倉敬二: "レーザスペックルゲージSSDGによるひずみ・き裂開口変位計測" 材料. 43-493. 1290-1296 (1994)
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[Publications] 三好良夫,小倉敬二,西川出: "フレッティング疲労に対するTiC被膜効果" 第38回日本学術会議材料研究連合講演会前刷集. 237-238 (1994)
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[Publications] 小倉敬二,西川出,田邊裕貴: "サーマルストライピング下におけるき裂発生挙動の観察とひずみ計測" 日本機械学会講演論文集. No954-1. (1995)