1995 Fiscal Year Annual Research Report
化学気相成長法による透明ダイヤモンド膜合成装置に関する基礎研究
Project/Area Number |
06452157
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉川 昌範 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科 (30016422)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平田 敦 東京工業大学, 工学部, 助手 (50242277)
戸倉 和 東京工業大学, 工学部, 助教授 (10016628)
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Keywords | 化学気相成長法 / ダイヤモンド / 透明 / 合成装置 / アーク放電 / プラズマジェット / 磁場 |
Research Abstract |
本年度は,申請時の研究計画通り,以下のように研究を行った. まず,ダイヤモンドの高速合成に適したアーク放電プラズマジェットCVD法に磁場を作用させた場合,メタン,水素およびアルゴンガスの3種の混合ガスにより生成されるプラズマジェットの径が増加し,ダイヤモンド合成を行った結果,磁場の印加によりダイヤモンドの膜厚分布が均一化されることを明らかにした.つぎに,透明ダイヤモンドを得るための合成条件について検討した.その結果,合成初期の核発生密度によらず,メタン濃度を1%以下とすることで,高光透過性のダイヤモンドが得られることがわかった.このダイヤモンドをダイヤモンド砥石で研磨したのち,赤外分光分析した結果,波長10μmで約68%と天然デイヤモンドに匹敵する光学特性を有し,X線回折により特定の結晶方位をもたない多結晶体であることを明らかにした.また,断面の結晶組織観察より,低メタン濃度で得られるダイヤモンド膜は,高いメタン濃度のものに比べて欠陥や不純物の少ないことがわかった.
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[Publications] 平田 敦,吉川昌範: "磁場援用アーク放電プラズマジェット装置によるダイヤモンド合成" 第9回ダイヤモンドシンポジウム講演要旨集. 44-45 (1995)
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[Publications] 津守秀彦,星野浩之,平田 敦,戸倉 和,吉川昌範: "磁場援用アーク放電プラズマジェットCVD法によるダイヤモンド合成" 1995年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集. 789-790 (1995)