1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06452170
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Research Institution | Fukuyama University |
Principal Investigator |
野西 利次 福山大学, 工学部, 助教授 (10237860)
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Keywords | 平歯車 / 油膜厚さ / 光干渉法 / 弾性流体潤滑 / 油温上昇 |
Research Abstract |
サファイア板をラック歯面に見立てて実際の歯車接触させて、歯車とラックのかみあいにおける弾性流体潤滑油膜を光干渉法により観察した。本年度は歯面荷重、歯車の回転速度を増加させて実験を行った。潤滑油にはパラフィン系鉱油を主に使用し、試験歯車には標準歯車と転位歯車の2種類を用いてピッチ点と歯先の油膜厚さを測定した。その結果、次の結論を得た。 1 歯車の回転数が増すと、歯先において最小油膜厚さと中央部油膜厚さの測定地はもとにDowson-Hamrockの式による理論値よりも小さな値となること、また荷重の増加にもとないその傾向は強くなり測定値と理論値との比率が減少することが認められた。 2 ピッチ点においては、油膜厚さ測定値と理論値は歯車の回転数が増加しても一致した。これはピッチ点では転がり接触となって滑りの影響を受けないためと考えられる。 3 潤滑油温度が高くなると、油膜厚さ測定値と理論値との差は減少した。4アイリング粘性を考慮し、せん断発熱による温度上昇の近似計算を行って、最小油膜厚さ測定値とDowson-Hamrockの式による理論値の比と温度上昇との関係を調べると、両者には高い相関が認められ、油温上昇を計算すれば歯面における最小油膜厚さを推定できることがわかった。
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