1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06452175
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
辻本 良信 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (50112024)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横田 和彦 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (70260635)
佐藤 光太郎 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (80252625)
吉田 義樹 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (80240836)
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Keywords | 旋回キャビテーション / マスフローゲインファクタ / キャビテーションコンプライアンス / 伝播速度比 / 非定常圧力 / 翼列 |
Research Abstract |
理論解析に関しては旋回キャビテーションに対するキャビテイの3次元性の効果を調べるために,まず最初に平行平板間の直線翼列の線形解析を行った.その結果,スパン方向高次モードの旋回キャビテーションが存在し得ることが明らかとなり,0次,1次モードに対して,伝播速度比,増幅率をM・K平面内のマップとして示した.その結果1次モードは0次モードに比べて伝播速度比は高くなるが中立安定線は0次モードとほとんど変化しないことがわかった.またスパン方向のキャビテイの分布の非一様性が0次モードに及ぼす影響は極めて小さく,1次モードに対して若干伝播速度比を増大させる傾向があるものの全般的な影響は小さいことが示された. 次に環状翼列に対して解析を行った.この場合もスパン方向の高次モードが存在し,高次モードでは伝播速度比が高くなることがわかった.ハブ比が小さくなるといずれの場合も旋回キャビテーションの発生域が小さくなること,0次モードの伝播速度比はあまり変化しないが高次モードでは小さくなること,0次モードに対する半径方向キャビテイの非一様性の効果は小さいが1次モードでは翼端付近へのキャビテイ分布の偏りによって旋回キャビテーションが発生し易くなりかつその伝播速度比が小さくなることがわかった. 実験的にはケーシングの非定常圧力の計測により,旋回キャビテーション発生下の翼まわりの圧力場を調べた.これにより旋回キャビテーションの翼から翼への伝播の様子が定量的に明らかとなった.すなわち,低流量時には低圧領域は上流側に伸び,各翼の低圧領域は独立した形でその大きさが変化することにより伝播が生じるのに対し,高流量時には低圧領域は下流側に伸び翼間流路内に入る.その結果,隣接する2枚の翼上のキャビテイが合体した様な形を取りその長さが変化する形で伝播が生じることがわかった.また,翼面前後の圧力差より半径方向力を求め,キャビテーション発生状況との関係を明らかにした.
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[Publications] Tsujimoto,Y.,Yoshida,Y.,Maekawa,Y.,Watanabe,S.,Hashimoto,T.: "Observations of Oscillating Cavitations of an Inducer" ASME FED. 226. 127-134 (1995)
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[Publications] 渡辺,横田,辻本: "インデューサの旋回キャビテーションの3次元解析(第1報,有限スパン翼列モデルを用いた線形解析)" 日本機械学会論文集. 61-591. 102-109 (1995)
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[Publications] Tsujimoto,Y.: "Rotating Cavitation : Knowns and Unknowns" ASME Paper. 95-FE-1. 1-9 (1995)
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[Publications] 渡辺,横田,辻本: "環状翼列モデルを用いた旋回キャビテーションの線形解析" 第34回ターボ機械協会総会講演会講演論文集. 89-94 (1995)
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[Publications] Tsujimoto,Y.: "Flow in Radial Turbomachines" von Karman Institute for Fluid Dynamics, 609 (1995)