1994 Fiscal Year Annual Research Report
動脈内皮細胞の物質透過性に関するマイクロバイオメカニクス的研究
Project/Area Number |
06452187
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
谷下 一夫 慶應義塾大学, 理工学部・機械工学科, 教授 (10101776)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 弘祐 北里大学, 医学部・呼吸器内科, 講師 (70153632)
山田 寛幸 慶應義塾大学, 医学部・麻酔科, 助手 (90182550)
池田 満里子 慶應義塾大学, 文学部・生物学教室, 教授 (00051368)
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Keywords | 動脈内流れ / 内皮細胞 / 物質移動 / 血流 / マイクロバイオメカニクス |
Research Abstract |
動脈硬化をはじめとする血管病変は、太い動脈において特定な部位に生ずるため、血液流との関連が指摘され、とくに血液と直接接触する動脈内皮細胞の物質透過性が壁面せん断応力によって影響を受ける事実が最近知られて来た。内皮細胞は、血流に対する力学的適応によって形状を変えたり、カルシュウムなどの物質を分泌するなどの機能を持つことが最近の研究で明らかになっている。そこで本研究では、内皮細胞及び血管壁内の物質輸送機能が、血流によってどのような影響を受けるかを調べるため、培養内皮細胞における酸素および高分子物質の透過の様子を微小酸素電極および共焦点レーザー顕微鏡によって調べた。単細胞及びコンフルエント状の細胞では共に細胞内を透過する経路が存在することが共焦点顕微鏡によって明らかになった。さらにリバース型(陽極と陰極とが一体となっている同軸形の微小電極)の微小電極により、ラット挙睾筋細動静脈内外の酸素分圧を測定し、組織における酸素輸送に関して検討を加えた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 谷下 一夫 ほか: "Secondary flow augmentation in the diastolic phare of physiologically intermittent flow in a curved tube" VDI,Biofluid Mechanics. 17. 205-215 (1994)
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[Publications] 谷下 一夫 ほか: "流体中を沈降する非球形粒子群の運動の動力学的シミュレーション" 日本機械学会論文集. 60. 3657-3664 (1994)
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[Publications] 谷下 一夫: "内皮細胞の酸素透過性" 血管と内皮. 4. 64-71 (1994)
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[Publications] 谷下 一夫: "生体内の流れと物質移動" 日本機械学会論文集. 60. 3594-3599 (1994)
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[Publications] 谷下 一夫: "生体組織における酸素輸送" 熱物性. 9. 42-47 (1995)
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[Publications] 谷下 一夫: "バイオテクノロジー 概論" 朝倉書店, 250 (1995)