1996 Fiscal Year Annual Research Report
超小型電極送り機構を用いたドットマトリクス方式による三次元形状創成加工法
Project/Area Number |
06452196
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Research Institution | Toyota Technological Institute |
Principal Investigator |
毛利 尚武 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90126186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古谷 克司 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, 講師 (00238685)
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Keywords | 放電加工 / ラピッドプロトタイピング / 三次元形状創成 / 直動機構 / 圧電素子 |
Research Abstract |
本研究では、放電加工もしくは電解加工において一列または複数列に配置されたピン状の電極の長さをリアルタイムに制御しながらxy方向にスキャンすることで、三次元形状を創成する方法を開発することを目的としている。平成7年度に試作した加工ユニットを用いて、平成8年度は、加工特性の改善、放電分散の効果および表面処理への適用の可能性について検討した。 (1)加工特性の改善 電極消耗を補償しながら同一の部分を繰り返し加工することで平滑化する方法および、電極送りのxy方向のピッチを狭くすることで平滑化する方法の2種類について検討を行った。前者は、加工面の平滑化だけでなく、形状精度の改善にも効果があることが明らかになった。 (2)放電分散の効果 試作した加工ユニットでは、6本の電極は絶縁されている。放電を強制的に分散させるために、各電極にトランジスタ式放電回路を1回路ずつ接続した。実験により、抵抗率の比較的高いシリコンだけでなく、抵抗率の低い炭素鋼に対しても強制的な放電分散が可能であることを確認した。また、強制的な放電分散を行った方が、クラツクが少ない面が得られることを確認した。 (3)細線を用いた表面処理の可能性の検討 直径0.1mmのタングステン線を用いて、工具鋼に対して電極消耗条件で単発放電により加工を行った。加工面を観察すると盛り上がりが観察された。その部分の硬度は、銅電極で加工した場合より高かった。銅電極で加工した場合には、焼き入れと同様の効果が得られることが明らかになっている。タングステンを用いた場合の方が硬度が高かったことより、タングステンの付着が期待できる。
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