1994 Fiscal Year Annual Research Report
ゲルマニウム添加シリカガラスにおける欠陥の構造とその光非線形性発現に果たす役割
Project/Area Number |
06452222
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
大木 義路 早稲田大学, 理工学部, 教授 (70103611)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宗田 孝之 早稲田大学, 理工学部, 助教授 (90171371)
浜 義昌 早稲田大学, 理工学総合研究センター, 教授 (40063680)
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Keywords | ゲルマニウム添加シリカガラス / シリカ / 光誘起欠陥 / エキシマレーザ / 光誘起屈折率変化 / 光ファイバ / グレーティング |
Research Abstract |
ゲルマニウム(Ge)ドープシリカガラスに紫外光を照射するとガラス内に構造変化が誘起され、発光や吸収に変化が生じることは以前から知られている。また、この光照射により常磁性欠陥であるE′center(≡Ge・^+Ge≡)やGEC(Germanium Electron-trapped Center、-Ge^<e->-)が誘起されることも報告されている。我々は、光パワー密度の大きく異なる2台のKrF(5.0eV,248nm)エキシマレーザ(Lambda Physik、LPX105i、パワー密度20-80mJ/pulse・cm^2;MPB、PSX-100、パワー密度0.05mJ/pulse・cm^2)を用いて、誘起される構造変化の照射光パワー依存性を測定した。 いずれのレーザ光を用いても、4.5eV、5.8eVをピークに持つ2つの吸収帯が誘起され、5.06eVをピークに持つ吸収帯がブリーチされる。しかし照射光パワーが増大するにつれ、照射されたPhoton数が同一でも、誘起される吸収の変化は大きくなることを確認した。また、高パワー密度光で誘起された吸収は、低パワー密度光でブリーチされることも確認した。このことから、KrFエキシマレーザ照射時には、欠陥の生成過程と、消滅過程が同時に起こっていると言える。高パワーKrFエキシマレーザを用い、欠陥の生成とパワー密度の関係を測定したところ、欠陥の生成量は照射光パワーの2乗に比例することが分かった。つまり、欠陥の生成は2光子過程によるものであると言える。低パワーレーザは、高パワーレーザより約2桁パワーが低い。つまり2光子過程の起こる割合は、高パワーレーザ光照射時より約4桁落ちることになる。よって低パワーレーザ光照射時の誘起変化のブリーチ過程は、1光子過程で起こっていると言える。つまり、KrFエキシマレーザ照射時には、2光子過程と1光子過程が同時に生じ、それぞれの欠陥の生成、消滅に寄与していることが分かった。
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