1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06452229
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
吉川 信行 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (70202398)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金田 久善 横浜国立大学, 工学部, 助手
菅原 昌敬 横浜国立大学, 工学部, 教授 (40017900)
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Keywords | クーロンブロッケイド / シングルエレクトロニクス / SET効果 / 単一電子トランジスタ / 論理回路 / シングルエレクトロントランジスタ |
Research Abstract |
単一電子トランジスタを用いた各種論理回路の動作特性をセミクラシカルな理論に基づいて解析し、回路のパラメータ条件、動作スピード、利得等の諸特性を検討した。回路方式としては、容量結合形および抵抗結合形のnMOSインバータ的な動作を行う論理回路、およびCMOSインバータ的な動作を行う論理回路の検討を行った。以上により本年度では以下の知見が得られた。 1.nMOS形の回路では、単一電子の不規則なトンネルにより出力が振動的となるが、安定な論理レベルが得られる。 2.容量結合形に比べて抵抗結合形論理回路は入出力分離特性において優れ、かつ負荷変動に対して動作点の変動が少ない特長があるが、反面、論理振幅が小さい。 3.CMOS的な回路は論理振幅を大きく取れるが、動作スピードが遅い。 4.新たに抵抗結合型のCMOS形回路を提案し、それらが安定に動作することを示した。 今後は、これらの回路について、動作マージン等の解析を進める他、微小トンネル接合のアレイを用いた電荷ソリトン転送線路において、電荷ソリトン転送形の論理回路の検討も行う。 一方、実験面では電子ビーム微細加工による単一電子トランジスタの製作技術を研究し、接合寸法が0.1μmの微小トンネル接合が製作可能となった。また、ヘリウム3を用いた極低温測定システムの構築を完了し、300mKの極低温において単一電子トランジスタの諸特性を測定することが可能となった。今後は、理論的解析で得られた諸特性の実験的検証を行う予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Nobuyuki Yoshikawa: "Dynamic Characteristics of Inverter Circuits Using Single Electron Transistors" Extended Abstracts of the 1994 International Conference on Solid State Devices and Materials. 334-336 (1994)
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[Publications] Nobuyuki Yoshikawa: "Dynamic Characteristics of Inverter Circuits Using Single Electron Transistors" Jpn.J.Appl.Phys.34. (1995)