1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06452229
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
吉川 信行 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (70202398)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金田 久善 横浜国立大学, 工学部, 助手 (30242382)
菅原 昌敬 横浜国立大学, 工学部, 教授 (40017900)
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Keywords | クーロンブロッケイド / シングルエレクトロニクス / SET効果 / 単一電子トランジスタ / 論理回路 / シングルエレクトロントランジスタ |
Research Abstract |
単一電子トタンジスタを用いた各種論理回路の諸特性をモンテカルロ法を用いた数値シミュレーションにより検討し、以下の知見を得た。 1.抵抗結合型単一電子トランジスタを用いた相補型論理回路を提案し、回路の利得、動作スピード、安定性の評価を行った。これにより、本論理回路方式が大きな論理振幅ならびに電圧利得を有し、固定電荷の存在に対しても安定に動作することを示した。 2.容量結合型ならびに抵抗結合型の単一電子トランジスタを用いた抵抗負荷型ならびに相補型論理回路について、フリップフロップ回路を用いて回路の安定性を調べた。これにより、回路が安定動作するための回路パラメータ条件と動作温度条件を見積もった。 3.単一電子トンネル接合を用いたセルオ-とマトンデバイスを提案し、1次元セルアレイについてその動作を確認した。 一方、実験的には、ナノメートル寸法の微小単一電子トランジスタの製作を行うことを目的として、走査型トンネル顕微鏡を用いたパルス電圧印加法によるナノスケール微細加工を行い、10nm寸法のナノドットアレイの作製に成功した。 また、金属微粒子薄膜を細線の形状に加工して、疑似的な単一電子トンネル接合の1次元アレイを形成し、これにゲート電極を付加して微粒子薄膜ブリッジ電界効果トランジスタを作製した。本素子において、低温において単一電子トンネル効果に基づく周期的コンダクタンスの変調効果を観測し、単一電子トランジスタとしての基本的特性を得た。
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