1994 Fiscal Year Annual Research Report
Siウエハ上可逆形状記憶合金薄膜の低温形状記憶熱処理の研究
Project/Area Number |
06452230
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
栗林 勝利 山口大学, 工学部, 教授 (30081251)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 倉一 大阪府立産業技術総合研究所, 材料技術部, 部長
清水 聖治 山口大学, 工学部, 助手 (00243626)
谷口 隆雄 山口大学, 工学部, 助教授 (20093966)
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Keywords | マイクロアクチュエータ / RSMA / TiNi合金薄膜 / シリコン基板 / 熱処理 / 通電加熱 |
Research Abstract |
マイクロマシンの実用化に向けて不可欠となるのが,そのアクチュエータの研究である。マイクロマシン用のアクチュエータとしてTiNi合金(形状記憶合金:SMA(Shape Memory Alloy))は,発生力/重量,発生力/体積が大きい,マイクロ化により表面積/体積が大きくなり応答が速くなる,スパッタ法やエッチングなどのIC加工技術の応用により微細加工が容易である,等の長所がある。RSMA(Reversible SMA)をマイクロマシンに適用する利点は,曲げ変形を利用した場合にはアクチュエーター,ジョイント,フレームの三つの役割を一つの要素で果たすことができること。また,一方向性のSMAのようにバイアス機構を必要としないことがある。そこで近年,TiNi合金を二方向性形状記憶効果を持つRSMA(Reversible SMA)としてマイクロマシンに応用する研究が行われている。しかしスパッタ法による成膜では膜組織をアモルファス構造となり,形状記憶させるには結晶化のための熱処理が必要となる。SiO_2/Si基板上にTiNi合金をスパッタ成膜し,形状記憶化した例では熱処理の際のTiNi薄膜とSiO_2膜との剥離が問題となった。 そこで本研究では電流加熱による結晶化熱処理法を提案した。この方法は通電によるジュール熱を利用することにより,局部的なTiNi薄膜部のみの加熱が可能である。まずTiNi薄膜単体にこの方法を適用し,また形状記憶化熱処理を行ったところ,従来の電気炉による結晶化熱処理で得たRSMA薄膜よりも,良い二方向性形状記憶効果を示した。さらにSi基板上のTiNi薄膜への応用では,TiNi薄膜とSiO_2膜との剥離は認められなかった。これにより本熱処理法の有効性が確認できた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 清水 聖治: "Low Temperature Reactive Ion Etching for Bulk Micromachining" Proceedings of IBBB Symposium on Emerging Technologies & Fctory Automation. 48-52 (1994)
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[Publications] 井上 宏之: "マイクロセンサの研究と開発" 日本機械学会中国四国学生会第24回学生員 卒業研究発表講演会講演前刷集. 317-318 (1994)
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[Publications] 吉田 順士: "マイクロマシン用RSMA薄膜の電流による熱処理の研究" 日本機械学会中国四国学生会第25回学生員 卒業研究発表講演会講演前刷集. 255-256 (1995)
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[Publications] 緒方 保之: "蛇管ワイヤを用いたマスタースレイブマイクロマニピュレータの試作と制御" 日本機械学会中国四国学生会第25回学生員 卒業研究発表講演会講演前刷集. 259-260 (1995)
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[Publications] 鮫田 孝之: "マイクロ空気バルブの設計試作と特性研究" 日本機械学会中国四国学生会第25回学生員 卒業研究発表講演会講演前刷集. 263-264 (1995)
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[Publications] 清水 聖治: "RIEによるSi深溝エッチングにおける低温化効果" 日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会'95講演論文集. (1995)