1994 Fiscal Year Annual Research Report
非線形機械システムに対するモデルベース適応制御法と学習制御法の確立
Project/Area Number |
06452249
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
有本 卓 東京大学, 工学部, 教授 (00029399)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浪花 智英 東京大学, 工学部, 助手 (40231493)
山本 博資 東京大学, 工学部, 助教授 (30136212)
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Keywords | モデルベース適応制御 / 学習制御 / ロボット / 複数マニピュレータ / 協調制御 / 双腕ロボット / インパクト制御 / ホロノミック拘束 |
Research Abstract |
ロボットマニピュレータの軌道追従のための適応制御や学習制御では、理想の軌道と現実のそれとの偏差を支配する残差ダイナミクスの受動性が重要な役割を演じる。本年度は、角速度誤差と角位置誤差の飽和との線形和(SP-D信号)を出力に取ると、これが残差ダイナミクスについて受動性を満足することを示し、この考え方に基づいて、軌道追従を理論的に保証するモデルベース適応制御法と学習制御法の設計法を確立した。この理論的考察と設計法の有効性および有用性を確認するために、本年度は次のようなシミュレーションと実ロボットに基づく実験を行った。 (1)SP-D出力について、飽和特性が極端になる場合がVSS制御方式に帰着することを示し、次いで、モデルベース適応形VSS制御による適応制御のシミュレータを作製し、シミュレーション実験を試みた。本年度では、手先自由の場合に加えて、ホロノミックな手先拘束のある場合についてシミュレーションを試み、良好な結果を得た。 (2)また、この適応制御方式の性能については、機械技術研究所所有のDDマニピュレータを用いた実験によっても確認した。 (3)自由状態から衝突を経て拘束状態に移る手先インパクト過程の実験を行い、制御法の安定性を確認することができた。 (4)学習制御については、複数マニピュレータによる物体操作のシミュレータを作製し、理論的予測をシミュレータ実験で確認した。 (5)なお、本年度の計画外で得た関連実績として、このようなロボットの運動が位置依存の非線形回路によって表現できることも見出し、適応制御の新しい考え方が提案できる見通しを得つつある。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 浪花智英,有本卓,他2名: "手先拘束下にあるマニピュレータに対するModel-based適応制御" 計測自動制御学会論文集. 31. (1995)
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[Publications] S.Arimoto: "A class of quasi-natural potentials and hyper-stable PID servo-loops for mnlinear robotic systems" Trans.of SICE. 30. 1005-1012 (1994)
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[Publications] T.Naniwa,S.Arimoto V.Parra-Vega: "A model-based adaptive control scheme for coordinated control of multiple manipulators" Proc.of IROS'94. 695-702 (1994)
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[Publications] V.Parra-Vega,S.Arimoto Y.H.Liu,and T.Naniwa: "Model-based adaptive hybrid control for robot manipulators under holoromic constraints" Proc.of SYROCO'94. 475-480 (1994)
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[Publications] S.Arimoto: "State of the art and future research directions of robot control" Proc.of SYROCO'94. 3-14 (1994)
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[Publications] S.Arimoto: "Fundamental problems of robot control;Part1.Innovations in the realm of robot servo-loops" Robotica. 13(掲載決定). (1995)