1994 Fiscal Year Annual Research Report
亀裂性岩盤の構成式モデル化とボアホールテレビを用いた計測法の開発
Project/Area Number |
06452262
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
堀井 秀之 東京大学, 工学部, 助教授 (10181520)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀 宗朗 東京大学, 工学部, 助教授 (00219205)
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Keywords | 亀裂性岩盤 / 構成式 / ボアホールテレビ / 空洞掘削 / 岩盤変位 / 原位置試験 |
Research Abstract |
(1)岩盤の構成式のモデル化 空洞掘削においては、初期地圧により閉塞しているジョイントが地圧応力の開放により開口やすべりを生ずることが、岩盤挙動の支配的メカニズムである。ジョイントの開口・すべり量は、そのジョイントを包含している岩盤による変形拘束に依存する。このようなメカニズムを考慮し、ジョイントを多数含む岩盤の構成式のモデル化を行なった。モデル化にあたっては、マイクロメカニクスに基づく連続体理論の構築という手法を適用した。 (2)岩盤の有限要素解析プログラムの開発 任意の荷重・境界条件に対する岩盤構造物の解析手法を開発した。解析に必要となる入力データは、岩石コアの弾性定数・ポアソン比の他に、卓越するジョイントの走向・傾斜とその平均間隔、ジョイント面の摩擦角だけでよく、ジョイントの寸法・起伏の大きさ・連結性等のパラメータは適当な方法で推定することになる。解析結果としては、岩盤の変位・ひずみ分布だけでなく、内在するジョイントの平均的開口・すべり量が求まるところに本解析手法の特徴がある。 (3)計測法の開発:現場試験と画像解析 ボアホールスキャニングシステムと呼ばれる計測装置をボアホール内に敷設するレールにそって走らせ、取得するデータを画像解析することにより、ボアホールに沿った岩盤の変位を計測する方法を開発した。計測される変位の不連続量がジョイントの変形量である。東京電力葛野川発電所の建設現場においてフィールドの提供を頂き、模擬空洞掘削時のデータを取得した。また、そのデータを画像解析し、変位場を求めるプログラムの開発を行った。実際の画像に対して開発したプログラムを適用し、その有効性を確認した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 吉田秀典,堀井秀之: "破壊するジョイントを含む岩盤の構成式のモデル化" 構造工学論文集. 40A. 451-456 (1994)
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[Publications] 奥井義昭,堀井秀之,秋山成興: "マイクロメカニクスに基づく連続体理論と変形の局所化現象の解析" 土木学会論文集. 501/I-29. 55-64 (1994)
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[Publications] H.Yoshida and H.Horii: "A constitutive equation and FEM analysis of rock masses containing fracturing joints" Computer Methods and Advances in Geomechanics,Siriwardane & Zaman(eds),Proceedings of the eighth International Conference on Computer Methods and Advances in Geomechanics,West Virginia,U.S.A.1717-1722 (1994)
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[Publications] H.Horii and Y.Yoshida: "Constitutive modeling of rock masses containg fracturing joints and analysis of large-scole excavation" Rock Mechanics-Models and Measurements-Challenges from Industry,Proceedings of the 1st North American Rock Mechanics Symposium.The University of Texas at Austin,1-3 June,1994,Balkema. 681-688 (1994)