1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06452265
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
柳沢 栄司 東北大学, 工学部, 教授 (10005324)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅野 高弘 運輸省港湾技術研究所, 構造部, 主任研究官 (10187635)
池田 清宏 東北大学, 工学部, 助教授 (50168126)
|
Keywords | 砂質土 / 薬液注入 / 水圧破砕 / 施工管理 / ゲルタイム / 注入圧 |
Research Abstract |
本年度は,内径30cm,高さ30cmの鋼製のセル内で薬液注入実験を行うための試験装置を購入し,ケイ砂6号を用いて瞬結性薬液による地盤改良効果の検討を行った。供試体上部にはゴムメンブレンを介して空気圧により様々な圧力を加えることが可能であり,地盤の様々な深さでの注入実験に相当する室内試験を,注入量・注入速度を変化させて行った。この結果,緩結性薬液においては,すべての条件で浸透注入が行なわれて固結体形状がほゞ球状になるのに対し,瞬結性薬液では,拘束圧が小さい場合には割裂注入状態となり,固結体の形状が著しく不規則となることが知られた。しかし,5kgf/cm^2以上の高拘束圧においては,瞬結性薬液でも固結体の形状が球形に近くなり,浸透注入に近い状態の注入効果が得られるが,固結体の体積は低拘束圧の浸透注入状態における固結体の体積の1割以上小さくなり,改良範囲が予想よりかなり小さいことが知られた。これは,実際の地盤深部での注入施工において改良効果の範囲を推定する場合に考慮すべき重要な問題を提起している。 一方,注入時における注入圧の変動を記録したP-tチャートを薬液注入の施工管理に用いることの意味について検討を行うために固結砂の強度試験を行い,水圧破砕が発生する限界注入圧について検討を行った。この結果については,まだ明確な結論は得られていないが注入圧Pの変化は施工管理の指標として有用であることは実証された。 次年度には,浸透解析を行いつつ,水圧破砕圧と割裂注入との関係を明らかにして行く予定である。
|
-
[Publications] 柳沢栄司,ALI,K.P.: "Two Dimenslonal Study of Hydraulic Fracturing Criteria in Cohesiue Soils" 土質工学会論文集 土質工学会. VoL34-1. 1-9 (1994)
-
[Publications] 黄 大振,柳沢栄司,菅野高弘: "シルトを含む砂のせん断特性について" 土木学会論文集 土木学会. No.463. 25-33 (1993)
-
[Publications] 熊谷浩二,須藤良清,飛田善雄,柳沢栄司: "砂質土地盤における浸透注入と割裂注入による注入効果の違いに関する室内実験" 薬液注入工法における注入効果の予測確認手法に関するシンポジウム発表論文集 土質工学会. 257-264 (1993)
-
[Publications] T.Sugano,E.yanagisawa: "Cyclic undrained shear behavior of sond under surface wore stress conditions" Prcc.of the 10th World Conf.on Earthquak Eng. VoL3.1323-1327 (1992)
-
[Publications] 高橋準一,柳沢栄司,三浦良信: "GCP改良地盤および試験盛り土の振動特性について" 第8回日本地震工学シンポジウム論文集. VoL.1. 613-617 (1990)