1995 Fiscal Year Annual Research Report
大陸規模水熱循環モデル化のための衛星リモートセンシングによる物理量手得手法の獲得
Project/Area Number |
06452272
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高棹 琢馬 京都大学, 工学部, 教授 (30025895)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立川 康人 京都大学, 工学部, 助手 (40227088)
堀 智晴 京都大学, 工学部, 講師 (20190225)
椎葉 充晴 京都大学, 防災研究所, 教授 (90026352)
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Keywords | 空気力学的粗度 / 熱収支 / 水収支 / グローバル / 地表面粗度 / 接地境界層 |
Research Abstract |
地表面での熱収支・水収支をモデル化するためには、モデルパラメータとして空気力学的粗度が必要となる。この空気力学的粗度の空間的分布図を合成開口レーダデータから作成し、将来的に全球陸域を対象とした地表面粗度マップを作成するための基礎的研究を行なった。 地表面粗度抽出のためのアルゴリズムを開発するためには、 1.合成開口レーダデータと地表面の幾何学的凹凸との関係 2.地表面の幾何学的凹凸と地表面粗度との関係 を定式化する必要がある。本研究では特に1.における関係を対象とし、JERS-1とERS-1のSARデータとマイクロ波表面散乱理論式とを用いて、土壌水分の影響を考慮したうえで後方散乱係数から地表面の凹凸に関する情報を抽出することを試みた。地表面の凹凸に関するパラメータの空間分布状況を取得することができれば、それをもとに空気力学的粗度の空間分布を得ることが可能となる。研究対象領域は琵琶湖北東部の木之本町、高月町付近で、領域内の裸地面(グランド、田圃)を対象とした。地表面凹凸パラメータの抽出精度がどの程度であるかを把握するために、現地において、それらのパラメータの実測も行なった。地表面の凹凸に関するパラメータの抽出結果と現地観測結果とを比較した結果、田圃では現地観測結果に近い結果が得られた。裸地面という限られた土地利用での結果であるが、これは本研究が全球陸域粗度マップ作成のためのアルゴリズム開発に寄与しうることを示すものである。
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Research Products
(2 results)