1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06452275
|
Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
荻原 国宏 東洋大学, 工学部, 教授 (60058071)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 修三 東洋大学, 工学部, 助教授 (40139043)
|
Keywords | 気液2相流 / 流れの相似性 / ボイド率 / ダム越流部の流れ / ダム放流管の流れ / 下水管縦シャフトの流れ |
Research Abstract |
ダム放流管での高速気液混相流での空気の輸送を生じさせる形態が、主として2つの形態に分離できる事が判って来た。一つは跳水現象によるものであり、もう一つは水と空気の界面で生ずる摩擦力によるものである。土木構造での長い管路での流れでは、一つの管路中に幾つかの流れの形態が生じてきている。すなわち水の流速が速い場合に生ずる層状流、波状流、断面全体に気泡が流れる気泡流、流速が遅くなったときに生ずるプラグ流、スラグ流へと下流に行くに従って変わってくる。また空気の混入量はゲート開度の大きさによって(管径と水の流れる部分の比)ピーク値を取る状態が変化し、その比が0.25,0.6,0.8の付近にあり、これが管路の下流の流れの状態によって変化してくる事が判った。0.25,0.8は跳水によるものであり、0.6は層状流によるものである。また菅の径が比較的小さく(d=6cm)菅の長さが長い場合には層状の流れにはならなくなり跳水により混入のみが生じている。このような事を考えると通常考えられているFroudeの相似のみでなく、Reynoldsの相似も考えなければならない事が判り、この相矛盾する相似則では現象を説明できない事となる。従って現象を根本的に解明して相似性について考慮する必要があることが判った。次年度の研究課題である。 またダム越流部の堤踵導流水路内での気液混相流では、新しい赤外線センサーを使用した空気濃度の測定を行った。この結果水の流速がある程度大きくなると水深方向の空気の濃度分布が似てきており、水深の60%付近で濃度が最大となる傾向を示してくる事が判明した。今後はより高速状態での混入状況の測定が必要である。 下水管縦シャフトの流れでは管の長さが長くなると空気の量が増加してくる。しかし管の直径が大きくなってもその割に増加しないことが判明した。しかし充分なデーターを取得していないので今後測定ケースを増やして現象解明を目指す。理論解折モデルを作成したので現象との相関性を明らかにする。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 荻原 国宏: "Theortical Analysis on Self-excited vibration of long span shell roller gate," 1D18, HYDRA 2000,(vo1.1), Thomas Telford, London. 603-608 (1995)
-
[Publications] 荻原国宏: "“空洞化する日本"「建設技術から戦後50年を見る」" 東洋大学井上円了 センター編,すずさわ書店. 53-68 (1995)
-
[Publications] 荻原国宏,田中修三: "水平管路における気液混相流の基礎研究" 土木学会第50回年次学術講演会,. IIA. 320-321 (1995)
-
[Publications] 荻原国宏,工藤正: "下水道縦シャフト内の空気連行流れの相似性につての基礎的研究" 土木学会第50回年次学術講演会,. IIA. 324-325 (1995)
-
[Publications] 荻原国宏,工藤正: "ダム堤し部における空気混入流" 土木学会第50回年次学術講演会,. IIA. 348-349 (1995)
-
[Publications] 荻原国宏: "下水道鉛直縦シャフト内の流れの理論解折" 土木学会第23回関東支部技術研究発表会,. II-108. 320-321 (1996)