1994 Fiscal Year Annual Research Report
動的経路誘導システムの構築を目的とした交通行動分析の動学化に関する研究
Project/Area Number |
06452278
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
飯田 恭敬 京都大学, 工学部, 教授 (10026114)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉内 文孝 京都大学, 工学部, 助手 (10263104)
宇野 伸宏 京都大学, 工学部, 助手 (80232883)
内田 敬 京都大学, 工学部, 講師 (60203535)
谷口 栄一 京都大学, 工学部, 助教授 (70252468)
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Keywords | 高度交通情報システム / 交通管制手法 / 路車間通信システム / 動的経路誘導システム / 経路選択行動分析 / 室内実験 / 動的交通流モデル / シミュレーションシステム |
Research Abstract |
高度交通情報システムを利用した情報提供方策が、交通管制の一手法という観点から着目されている。しかしながら、動的かつ詳細な交通情報の提供が、ドライバーの行動および道路網上の交通状態に及ぼす影響は明らかになっておらず、今後の研究に依るところが大きい。本研究では、その実用化が近い路車間通信システムを利用した動的交通情報システムを念頭に置き、提供情報の適否の体系的な検討および動的経路誘導アルゴリズムの策定に利用可能な動的シミュレーションシステムの構築を目指した。このシステムは、ある種の情報を提供した場合のドライバーの行動を非集計レベルで記述し、さらに道路網上の交通動態を予測可能なものであり、情報提供の効果の定量的評価に利用可能である。 最初に、情報提供下のドライバーの経路選択機構の把握を目的として、室内実験を実施した。トリップの反復に伴う被験者の経路選択行動および選択機構の変化を明らかにするため、仮想の選択状況下で繰り返し経路選択に関する選好意識を回答させた。また、情報の精度が意志決定機構に及ぼす影響を捉えるため、提供情報の精度が異なる実験を数ケース実施し、比較分析した。得られた実験データに基づき、非集計タイプの経路選択モデルを推定した。このモデルは、情報精度および情報の信頼度を明示的に取り扱ったものとした。この経路選択モデルと、本研究グループが開発した動的交通流モデル(ボックスモデル)を統合し、動的かつ詳細な交通情報の提供の影響について、ドライバーの行動およびネットワークの交通状態の両面から評価可能なシミュレーションシステムを開発した。現象再現性を向上を目指し、シミュレーションの結果を再度被験者に体験させる屋内実験を行い、その結果をフィードバックし、システムのを更新・改良を試みた。
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[Publications] Yasunori IIDA: "Experimental Analysis Approach to Analyze Dynamic Route Choice Behavior of Driver with Travel Time Information" 1994 Vehicle Navigation & Information Systems Conference Proceedings. 377-382 (1994)
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[Publications] 飯田恭敬: "逐次経路選択を考慮した動的交通情報提供の影響分析" 土木計画学研究・講演集. No.17. 201-204 (1995)