1995 Fiscal Year Annual Research Report
鉄筋コンクリート部材の曲げ降伏後のせん断破壊防止方法の開発
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06452283
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
野口 博 千葉大学, 工学部, 教授 (20107535)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柏崎 隆志 千葉大学, 工学部, 助手 (40251178)
井上 範夫 東北大学, 工学部, 助教授 (50250725)
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Keywords | 鉄筋コンクリート構造 / ヒンジ領域 / せん断抵抗機構 / 非線形FEM解析 / せん断設計法 |
Research Abstract |
(1)RC梁の曲げ降伏後のせん断破壊に関する昨年度の実験とFEM解析の結果を比較し、繰り返し載荷時のせん断抵抗機構の変化過程の考察を行った。FEM解析では、単調載荷のみであったので、繰り返し載荷の解析も実施し、両者の違いを実験結果と比較し検討を行う。更に、単調載荷でも、変形レベルに応じて繰り返しの影響を考慮できる梁部材ヒンジ領域の解析モデルを開発、検証した。[野口、井上、柏崎] (2)RC柱・梁十字接合部の梁曲げ降伏後の接合部せん断破壊に焦点を絞った実験を行った。試験体は6体で、梁曲げ降伏時層間部材角の比較的小さい普通強度材料を対象とした。接合部せん断入力レベルを実験パラメータとして変化させ、梁曲げ降伏後、(2)早期に接合部がせん断破壊する場合と(2)大変形時に接合部がせん断破壊する場合を区別できるように試験体を設計した。更に、梁曲げ降伏に伴う梁主筋の付着劣化が、接合部せん断強度の劣化に与える影響を検討した。[野口、柏崎] (3)繰り返し載荷を考慮した、RC柱・梁十字接合部の2次元FEM解析を行い、繰り返し載荷による接合部せん断入力レベルが、BJ型破壊モード(梁曲げ降伏後接合部せん断破壊型の破壊モード)に与える影響を検討した。更に、梁曲げ降伏後の梁主筋付着劣化が、BJ型破壊モードに与える影響を実験とFEM解析の結果を用いて検討し、接合部せん断劣化の解析モデルを提案し、考察した。[野口、井上、柏崎]
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 野口 博: "高強度材料を用いたRC短柱のせん断性状に関する解析的研究" コンクリート工学年次論文報告集. 17-2. 399-404 (1995)
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[Publications] 野口 博: "繰り返しを考慮したRC耐震壁のせん断性状に関する解析的研究" コンクリート工学年次論文報告集. 17-2. 517-522 (1995)
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[Publications] 野口 博: "RC梁の曲げ降伏後のせん断劣化に関する研究" コンクリート工学年次論文報告集. 17-2. 571-576 (1995)
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[Publications] 井上 範夫: "耐震壁を有する鉄筋コンクリート造実在建物の非線形有限要素解析" 日本建築学会大会学術講演梗概集. 構造IV. 207-208 (1995)
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[Publications] Takashi Kashiwazaki: "Nonlinear Finite Element Analysis on Shear and Bond of RC Interior Beam-Column Joints with Ultra High-Strength Materials" Transactions of the Japen Concrete Institute. Vol.16. 509-516 (1995)
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[Publications] 柏崎 隆志: "超高強度鉄筋コンクリート造内柱・梁接合部のせん断耐力に関する非線形有限要素解析" コンクリート工学年次論文報告集. 17-2. 315-320 (1995)