1994 Fiscal Year Annual Research Report
溶湯含浸in situ合成法によるセラミックス基複合材料の製造とその強靱化
Project/Area Number |
06452319
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
長 隆郎 名古屋大学, 工学部, 教授 (50023114)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小橋 真 名古屋大学, 工学部, 助手 (90225483)
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Keywords | セラミックス / 複合材料 / 自発的浸透 / in situ合成 |
Research Abstract |
まず、Al_2O_3粒子(平均粒子径25μm)およびCuO粒子(平均粒子径45μm)を重量比Al_2O_3/CuOで10/1、5/1、3/1、1/1、1/3、1/10となるように秤量し、これをV型混合機にて45rpm、12時間の混合を行なった。次に,これら混合粉末3gを高純度アルミナ製タンマン管内に装入し、さらにこの上に6gのAl-10wt%Mg合金を静置後、窒素あるいはアルゴン雰囲気下にて加熱し、1073〜1273Kに30〜60分間保持した。 その結果、粉末層内へのAl合金の自発的浸透は1073および1173Kでは生じなかったが、1273Kでは自発的浸透が部分的ではあるが見られた。しかも、アルゴンよりも窒素雰囲気下のほうが浸透状況は良好であった。また、窒素雰囲気下とはいえ、Al_2O_3粒子の含有量が大きい混合粉末内(Al_2O_3/CuO=10/1)を使用した場合には、混合粉末層内へのAl合金の自発的浸透をまったく見られず、その他の場合には部分的に浸透した。 また、生成組織をSEM観察した結果、Al_2O_3粒子を囲む形でin situ生成したセラミックが見られた。この生成物をEDX(X線強度をパーソナルコンピュータによって各元素濃度に定量化している。)によって分析した結果、この生成物は次の反応 2Al+Mg+4CuO=4Cu+MgAl_2O_4 を通してin situ生成したMgAl_2O_4であるとみなすことができた。さらに、MgAl_2O_4粒子の隙間にはAl-Mg-Cu合金も存在することを確認できた。
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