1994 Fiscal Year Annual Research Report
低レベル熱サイクルが積層板剥離損傷進展に及ぼす効果
Project/Area Number |
06452347
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
高雄 善裕 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (30108766)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 重久 九州大学, 応用力学研究所, 助手 (60038544)
汪 文学 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (40240569)
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Keywords | Composite Laminates / Delamination / Cyclic Thermal Loadiong |
Research Abstract |
複合材料の中でも、構造要素とし多用されてきた積層板を取り上げ、その損傷モードの剥離進展に及ぼす、熱サイクルの影響を解析する計画を持っているが、今年はその初年度に当たり、熱環境実験の整備と積層板に関する剥離計算ならびに計算法改良を行った。 1。まず、熱サイクル温度槽を既存の負荷装置に取付け、試験片を装着し、温度環境槽の温度分布状況、温度変動による試験機の荷重制御への影響を検討した。また、宇宙環境下での繰り返し温度変動効果を見る目的から、真空容器中に試験片を置き、レンズ系を組み上げ、これにヤグ・レーザーを繰り返し照射することによって、室温から摂氏100数十度程度までの温度サイクルを加える実験システムを作り、真空中での温度繰り返し試験を行った。いずれについても、今後、強度問題として一定の傾向を得るまでの実験を行う計画である。 2。数値解析については以下の通りである。ワークステーションを使用し、積層板に関する改良された解析方法を開発を行っている。複合材料積層板の応力と破壊問題は複雑で、通常数値解析が行われている。この数値解析方法として、有限要素法が用いられてきた。3次元の解析を行う場合、有限要素法では解析領域を縦横厚みの3方向に細かく分割し、長い計算時間を要する。同時に収束の精度が問題となる。そこで、厚み方向には従来通りであるが、面内をフーリエ級数に展開し、面内一方向の収束を交互に繰り返し見ていく方法の定式化を行い、計算プログラム作成し、具体的な有効性を調べている。また、熱負荷と引張り負荷が重畳された積層板の応力を解析し、破壊の数値シミュレーションを行った。
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[Publications] W.X.Wang and Y.Takao: "Local buckling of a layer bonded to a half space with an interface crack" Journal of Applied Mechanics. 62. (1995)
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[Publications] W.X.Wang and Y.Takao: "An analysis for cracks parallel to the interface of bimaterial systems" Proc.American Society for Composites. 211-220 (1994)