1995 Fiscal Year Annual Research Report
鉛直下向き揚力を発生する没水翼の造波現象に関する研究
Project/Area Number |
06452350
|
Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
茂里 一紘 広島大学, 工学部, 教授 (90011171)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二宮 伸治 広島大学, 工学部, 助手 (60237774)
土井 康明 広島大学, 工学部, 助教授 (10134454)
|
Keywords | 揚力 / 鉛直下向き / 没水翼 / 造波 / 抵抗 |
Research Abstract |
本年度は、本研究で拡張改編した境界要素計算プログラムを鉛直下向き揚力を発生する翼付き没水鉛に適用し、翼の揚力変化が造波抵抗に及ぼす影響を調査し、実験結果と比較検討した。計算は直接法により速度ポテンシャルを求めるもので、三角形パネル内で1次の内挿関数を用いている。翼後縁ではクッタの条件を満たすためのパネルを付加している。翼形状およびアスペクト比や翼取り付け位置と主船体排水容積分布について検討し、鉛直下向きの揚力分布を排水容積に応じて船体長手方向に分布させることにより造波抵抗を軽減することを確認した。 続いて、実用コンテナ船型の水線面近傍に取り付けた翼の造波抵抗軽減効果を数値計算および実験により調査した。計算には境界要素法の一種のランキンソース法を用い、翼は揚力線で近似した数値計算法を用いた。まず数種の実用コンテナ船型について実験から得られた波高、造波抵抗を計算結果と比較し、本数値計算の有用性を確めた。続いて、翼の位置とそれによる揚力の大きさが波と造波抵抗に及ぼす影響を調査した。波の山が位置する船首、船尾近傍ではでは鉛直下向きの揚力を発生する翼が造波抵抗を軽減し、波の谷が位置する船体中央近傍では鉛直上向きの揚力を発生する翼が造波抵抗を軽減させることが判明した。
|