1995 Fiscal Year Annual Research Report
波・流れ共存場における底面近傍の流れ特性に関する実験的研究
Project/Area Number |
06452372
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
瀬口 昌洋 佐賀大学, 農学部, 教授 (20093974)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 治 佐賀大学, 農学部, 教授 (40038295)
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Keywords | 波・流れ共存場 / 順流 / 逆流 / レィノルズ応力 / 渦動粘性係数 / 運動輸送量 / 底面境界層 / 流速分布 |
Research Abstract |
平成7年度の研究実施計画に従って行われた研究の実績概要は、次のように要約される。 1.波と流れの共存場において、レィノルズ応力は底面から1cm付近にピークを有する三角形状の分布となった。また、波向と流向とが相対する逆流の共存場のレィノルズ応力分布は、波向と流向とが一致する順流の共存場のそれに比べて、全般的に増大した。 2.順流と逆流との共存場において、乱れによる運動輸送量や波動自体による運動輸送量、さらには乱れと波動との相互作用による運動輸送量に大きな差異が見られた。このような両共存場における運動輸送量の違いは、両者の間の流速分布性の差異として現れた。 3.波と流れの共存場において、渦動粘性係数は底面から1〜2cmの範囲にピークを有する円弧状の分布となった。また、レィノルズ応力の場合と同様に、逆流の共存場の渦動粘性係数の分布は、順流の共存場のそれに比べて増大した。 4.レィノルズ応力及び渦動粘性係数の分布性より、波と流れの共存場における底面境界層の位置が把握され、さらには底面境界層付近の渦動粘性係数の分布性が明らかにされた。これらの底面境界層の位置と渦動粘性係数の分布則に基づいて、波と流れの共存場における新たな流速分布式が理論的に誘導された。そして、これらの流速分布式は、概ね実験値を満足した。
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Research Products
(1 results)