1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06452376
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Research Institution | Department of Pharmacutics, Faculty of Pharmaceutical Sciences, University of Tokyo, |
Principal Investigator |
寺崎 哲也 東京大学, 薬学部, 助教授 (60155463)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 将夫 東京大学, 薬学部, 助手 (30251440)
杉山 雄一 東京大学, 薬学部, 教授 (80090471)
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Keywords | 血液脳関門 / ポリオウイルス / ウイルス受容体 / 細胞接着因子 / ドラッグデリバリー / ウイルス感染 / モノクローナル抗体 / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
脳選択的感染性を示すポリオウイルスは、Igスーパーファミリーに属する接着因子の一種と考えられる受容体が、その感染に密接に関与している。本研究は、ウイルス及び細胞の臓器選択性を薬物動態学の観点から明らかにすることで、脳選択的デリバリーの新規方法を開発することを目的とした。^<35>S-メチオニンで標識したポリオウイルスを用い、ポリオウイルス受容体遺伝子発現マウス(Tg21)とそのwild type(ICR)に静脈内接種後の組織中濃度の経時変化を測定した。Tg21の血液脳関門透過速度は強毒株のMahoneyで0.164ul/min/g brain,ワクチン株のSabin 1で0.223ul/min/g brainとなった。いずれも、^<125>I-アルブミンに比べて約100倍以上の脳移行性を示すことが明らかになった。一方、ICRについても同様の結果が得られたことから、ポリオウイルス受容体以外の因子がポリオウイルスの血液脳関門透過性に関与していることが示唆された。 一方、接着因子の一種セレクチンのリガンドであるシリアルルイスX(sLe^x)が多く発現している大腸癌細胞は肝臓に転移しやすい。sLe^x発現量が異なる細胞の体内動態を解析したところ、初期分布過程に顕著な初回通過効果が関与した。一方、sLe^xの発現量は細胞の初期分布過程に影響しないが、その後の接着、侵潤などの過程を制御していることが示唆された。したがって、接着因子を利用した臓器選択的デリバリーには臓器特異的に発現している接着因子を利用することに加え、初期分布効率を向上されることが重要であることが示された。 脳への選択的デリバリーにおいて脳内移行した後に再び脳から排出される機構を解明することは重要である。本研究ではさらに、BBBにp-糖蛋白以外の排出輸送系が存在し、薬物の脳選択的デリバリーの障害となっていることを明らかにした。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] I.Tamai: "Na^+ and Cl^--dependent transport of taurine at the blood-brain barrier." Biochem. Pharmacol.50. 1783-1793 (1995)
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[Publications] 掛江敦之: "血液脳関門-静的障壁からダイナミックインターフェースへ-脳へのドラッグデリバリーの最近の進歩 その6" Pharm Tech Japan.11. 187-196 (1996)
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[Publications] T.Ooie: "Characterization of the transport properties of a quinolone antibiotic, fleroxacin, in rat choroid plexus." Pharm.Res.(in press).
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[Publications] 掛江敦之: "血液脳関門-静的障壁からダイナミックインターフェースへ-脳へのドラッグデリバリーの最近の進歩 その3" Pharm Tech Japan.11. 1163-1174 (1995)
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[Publications] 掛江敦之: "血液脳関門-静的障壁からダイナミックインターフェースへ-脳へのドラッグデリバリーの最近の進歩 その4" Pharm Tech Japan.11. 1321-1333 (1995)
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[Publications] 掛江敦之: "血液脳関門-静的障壁からダイナミックインターフェースへ-脳へのドラッグデリバリーの最近の進歩 その5" Pharm Tech Japan.12. 19-32 (1996)
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[Publications] T.Terasaki: "Peptide-based drug design" ed by M.D.Taylor and G.L.Amidon, ACS Books, Washington DC, 567 (1995)
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[Publications] 水野尚美: "DDS研究の進歩IV(Progress in Drug Delivery System)" 岡田昌二編、バイオメディカル社、東京, 161 (1995)