1995 Fiscal Year Annual Research Report
熱・化学変換を利用する昇温型高温ヒートパイプに関する研究
Project/Area Number |
06452428
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Research Institution | NAGOYA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
松田 仁樹 名古屋大学, 工学部, 助教授 (80115633)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 藤雄 名古屋大学, 工学部, 助手 (70109312)
板谷 義紀 名古屋大学, 工学部, 助手 (50176278)
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Keywords | ケミカルヒートパイプ / 熱エネルギー輸送 / 熱交換 / 触媒反応 / 管壁反応器 / 触媒充填層 / 反応平衡 / ケミカルヒートポンプ |
Research Abstract |
本年度では、SO_2/O_2/SO_3システムの熱輸送型ケミカルヒートパイプとしての概念を提案するとともに、化学反応における平衡論の観点から、本SO_2/O_2/SO_3反応系における圧力、平衡定数ならびに温度の関係を明らかにした。また、触媒充填層装置をモデルにした理論解析を行い、本SO_2/O_2/SO_3システムの熱輸送型ケミカルヒートポンプとしての可能性ならびに効率について検討を行った。なお、理論解析において、簡単化のため、熱需要端(SO_2の酸化発熱反応)に対しては触媒充填層反応における一次元モデル(断熱系)、また、熱供給端(SO_3の吸熱分解反応)に対しては二次元モデル(外壁温度が一定)を用いた。その結果、本SO_2/O_2/SO_3システムは、熱輸送型ケミカルヒートパイプとしての機能を有することが明らかとなった。反応管内触媒充填層温度の上昇幅(熱需要端)、あるいは降下幅(熱供給端)は、熱需要端反応管における圧力の増大に伴い、大きくなることが認められた。また、熱輸送効率ならびに温度上昇度は、SO_2のモル分率の増大に伴い、大きくなることが認められた。さらに、熱需要端反応管における圧力が高いほど、温度上昇度は大きくなるが、熱輸送効率は低くなることが認められた。
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