1995 Fiscal Year Annual Research Report
機能性ゲルを用いた水質変換システムに関する基礎的研究
Project/Area Number |
06452441
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
楠田 哲也 九州大学, 工学部, 教授 (50037967)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大石 京子 九州大学, 工学部, 助手 (20110835)
入江 正浩 九州大学, 機能物質科学研究所, 教授 (30001986)
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Keywords | ゲル / 機能性 / 水質 / 変換システム |
Research Abstract |
化学的刺激に応答して相転移を起こし体積変化するゲルを用いて,新しい水質変換システムを構築することを目標にしている。本年度の研究結果は以下の通りである。 ・pH刺激応答性ゲルを用いたバルブ機能の開発 下水処理水のpHが環境基準値を下回らないようにすることを目標に,処理水のpHに応じて膨張収縮するゲルを合成し,pHに応じて曝気量を調節できるようなバルブ機構を構築した。イオン強度の高い排水中でのゲルの挙動が,予想値より小さいため運動拡大機構を負荷する必要がある。 ・温度刺激応答型ゲルを素材とした包括固定化担体を用いた硝化効率の改善 温度刺激応答型ゲルに硝化菌を包括固定し,小型処理装置内で硝化を行わせることに成功した。ゲルの毒性により,立ち上げが少し遅れる傾向があったが,ゲルの洗浄を充分にすることにより当初の問題を回避し得た。温度刺激により硝化効率を改善できるところまで確認しているが,定量化にはデータの収集をもう少し必要とする状況にある。 ・ハイブリッド型溶存酸素濃度検出方式の開発 生成膜内で,溶存酸素濃度に応じてpHが変化することを確認した。しかし,その変化幅はpHで0.2-0.4前後であり,予想に反しかなり小さいことが判明した。センシテイビティの高いゲルを改めて開発する必要がある。
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