1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06453011
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
永井 尚生 日本大学, 文理学部, 助教授 (10155905)
|
Keywords | 加速器質量分析 / 隕石 / 海水 / 深海底堆積物 / 宇宙生成核種 / ベリリウム-10 / アルミニウム-26 |
Research Abstract |
1.平成6年度は、試料の入手、試料処理方法の開発、測定装置の整備を行った。まず、加速器質量分析については、東京大学原子力総合センタータンデム加速器のAMSコース及びAMS測定システムの整備・テストを開始したが、加速器本体の調整作業が予定より大幅に遅れたため、試料の測定に到らなかったが、化学処理した試料による負イオン引き出しテストを行い、BeO^-が500〜800nA,Al^-が100nAという結果が得らた。この値は、期待されたビーム量にほぼ等しいので、装置の性能及び化学処理の適切なことがわかった。従って本研究計画で予定している検出感度は、十分達成されると思われる。タンデム加速器の本格的な運転が平成7年度から始まる予定であるが、年度の前半はAMS測定システムの整備・テストに大部分の時間が費やされると思われるが、後半には試料の測定が可能となると思われる。 2.試料の入手については、東京大学海洋研究所の共同利用研究により北太平洋西部海域(KH94-3)において海水・深海底堆積物試料の試料採取を行った。また、大気試料は前述の海域に加え、この海域から南極海までの広い海域(KH94-4)においてエアサンプラーを用いて採取した。 3.化学処理は特に深海底堆積物について重点を置き、^<10>Beの含まれているとされるケイ酸塩部分の炭酸塩・有機物からの分離操作、さらに安定^9Beの含有量測定法及び^<10>Be分離精製法をほぼ確立した。平成7年度には、コンピユ-タ制御による化学処理の自動化を完成させる予定である。
|