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1995 Fiscal Year Annual Research Report

有機ホウ素化合物を用いる有機合成反応の制御

Research Project

Project/Area Number 06453036
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

奈良坂 紘一  東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (50016151)

Keywordsホウ酸エステル / 立体選択的還元反応 / 2-デオキシリボース / 不斉光増感反応 / ジシアノフェニルメントール / アミノメチル化反応
Research Abstract

ヒドロキシ化合物とホウ酸エステルを生成し基質の一方の面を覆うことにより反応の立体制御への利用が期待される有機ホウ素化合物,6,8-ジフェニル-1-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロ-2-オキサ-1-ボラナフタレンを設計・合成した。そして,この化合物およびその類縁体が,環状アルコール化合物の立体識別能を持つことが明らかとなった。例えば,遊離の3位水酸基を有する2-デオキシリボフラノシドにホウ素化合物を添加すると,糖のβ体と優先的にエステルを生成することがわかった。次いで,上記のホウ素化合物を用いてホウ酸エステルを生成することにより,β-ヒドロキシケトン化合物の高選択的還元反応が可能であることを見いだした。すなわち,鎖状β-ヒドロキシケトンにおいては,ホウ酸エステルが環状キレート構造を形成するために,syn-選択的にジオール体が得られることがわかった。同様に,threo-体のα-置換-β-ヒドロキシケトンでは,高い1,3-syn-選択性が見られた。また,環状の3-ヒドロキシ-1-シクロペンタノンでも,水酸基を立体的に嵩高いTBDMS基で保護した場合と比較して,より高選択的にcis-ジオールが得られることがわかった。
分子内に反応基質をホウ酸エステルとして捕捉できる不斉光増感剤,ジシアノフェニルメントールを設計・合成した。ホウ酸エステルを経由する不斉光増感能を行うための基礎研究として,この不斉光増感剤に反応基質を共有結合により導入とジアステレオ選択的な光増感反応についてまず検討を行った。その結果,この不斉光増感剤と3,3-ジフェニル-2-プロペン-1-オールとの炭酸エステルのオレフィン部位へのanti-Markovnikov型メタノール付加反応がジアステレオ選択的に進行することがわかった。さらに不斉光増感剤のクロトン酸エステルのクロトン酸部位への分子間光増感アミノメチル化反応もジアステレオ選択的に進行することがわかった。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 襲田一彦,ザビエル・パンヌ-ク-タ 奈良坂紘一: "Preparation of 1,4-Dicyanobenzene Derivatives and the Substituent Effect of the Sensitizers on Photoinduced Electron-Transfer Reactions." Chemistry Letters. 1119-1120 (1995)

URL: 

Published: 1997-02-26   Modified: 2016-04-21  

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