1994 Fiscal Year Annual Research Report
癌細胞集積特性を有する金属クロロフィル類の分離定量
Project/Area Number |
06453071
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
井上 秀成 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (60051752)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 直樹 慶應義塾大学, 理工学部, 助手 (30222392)
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Keywords | 金属クロロフィル / 光化学治療 / 高速液体クロマトグラフィー / 銅(II)クロロフィリン / 光増感色素 / 癌細胞 |
Research Abstract |
癌の光化学治療の光増感剤として期待されている水溶性金属クロロフィリンの調製法及びそれらの高速液体クロマトグラフィーによる分離定量法を確立した。現在、食品着色剤や医薬品等として使用されている銅(II)クロロフィリンナトリウムは、天然由来の植物色素より抽出されたクロロフィルを原料としているため複数の銅(II)クロロフィル誘導体を含有している。本研究では、銅(II)クロロフィリンに含まれる各成分(銅(II)フェオフォーバイドa、銅(II)クロリンe_6、銅(II)クロリンe_4、銅(II)ロジンg_7)の調製法を開発し、逆相系化学結合型オクタデシルシリカを固定相、1%の酢酸を添加した水-メタノール系の移動相を用いた高速液体クロマトグラフィーにより銅(II)クロロフィリンの各成分の分離定量法を確立した。銅(II)クロロフィリンの各成分の純物質の調製法が開発されたことにより、銅(II)クロロフィリンの成分の中のどの誘導体が光増感剤として最も有効であるかを臨床分野で検討することが可能となった。また、銅(II)クロロフィリンの各成分の分光学的性質(例えば、電子スペクトル、ESRスペクトル、FAB-Massスペクトルなど)と分子構造との関連の検討により光増感色素の基本分子設計の指針を提案した。以上の銅(II)クロロフィリンについて得られた基礎的知見は、金属クロロフィル類の癌細胞集積特性を理解するうえで極めて有効であると考えられる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Nonomura,Y.: "Preparation and Determination of Cobalt(II)Chlorophylls by High-Performance Liquid Chromatography" Analytical Sciences. 10. 117-119 (1994)
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[Publications] Inoue,H.: "Determination of Trace Amounts of Iron(II,III)in Natural Water by Reversed-Phase High-Performance Liquid Chromatography" Microchemical Journal. 49. 249-255 (1994)
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[Publications] Nonomura,Y.: "ESR Studies on Distortion in the Macrocyclic Ring of Copper(II)Chlorophylls" Inorganica Chimica Acta. 224. 181-184 (1994)
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[Publications] 堀 久男: "フェオフィチン類標準試料の簡易・迅速な調製法" 分析化学. 43. 939-945 (1994)
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[Publications] Inoue,H.: "Determination of Copper(II)Chlorophyllin by Reversed-Phase High-Performance Liquid Chromatography" Journal of Chromatography A. 679. 99-104 (1994)
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[Publications] Inoue,H.: "Mossbauer Spectroscopic Characterization of Iron Methyl Pyropheophorbide a and Its Derivatives" Hyperfine Interactions. 91. 815-819 (1994)