1994 Fiscal Year Annual Research Report
高温動作型半導体デバイスのための酸化物半導体接合の設計
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06453076
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
柳田 博明 東京大学, 工学部, 教授 (20010754)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
元平 直文 東京大学, 工学部, 助手 (30242043)
中村 吉伸 東京大学, 工学部, 助手 (30198254)
宮山 勝 東京大学, 矢端科学技術研究センター, 助教授 (20134497)
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Keywords | 酸化銅 / 酸化亜鉛 / ヘテロ接合 / 単結晶 / ガスセンサー / フラックス法 / 吸着 / 反応制御 |
Research Abstract |
高温動作半導体接合材料またはガスセンサー材料として有望なCuO単結晶をフラックス法にて作製し、その表面状態を評価した。XPSによるCuO表面の評価の結果、Naの添加によりCuO表面の酸素の価数が制御されていることが示され、さらにO1s/Cu2pのスペクトルの強度比の組成依存性から2mol%Na添加で表面に露出したCuイオンの割合が最大となることが明かとなった。この結果はCuO表面がNaの添加によりCO分子などの電荷移動型吸着に有利な状態になることを示唆しているものと解釈され、Naの添加がCO吸着種(CO^+)の安定化、反応過程における長寿命化に寄与しているものと考えられ、Na添加CuOおよびCuO/ZnO系でのCO昇温脱離スペクトルにが高温側にシフトすることにより支持される。 一方、ヘテロ接触系におけるCO分子認識の場であるCuO-ZnO界面は外部から電界が印加されている反応場である。CuO-ZnO系は固溶系をつくらないことから傾斜組成のCuO/ZnO素子を作製し、単位体積あたりのCuO-ZnOの接触点を増やした素子を作製し、CuO-ZnO界面におけるCO酸化反応速度と印加電圧との相関をしらべた。酸素大過剰の雰囲気下でのCO→CO_2への転化率は印加電圧の関数となっていることが明かとなり、逆バイアス印加(CuOに-、ZnOに+の電圧を印加)で反応速度が増大、順バイアス印加で逆に抑制されていることがわかった。反応促進率の変化は電界無印加の時と比べて-2.0Vの逆バイアス印加で約5%であった。
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[Publications] Yoshinobu Nakamura: "Modification of Catalytic Activity by Applied Bias at Gradient Composition CuO/ZnO Heterocontact" J.Catalysis. 148(in press).
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[Publications] Koitsu Hirota: "Quantitative Analysis of Ethanol in Water Solution by Heterocontact-type Sencor of CuO/ZnO" Chem.Lett.1994. 1793-1796 (1994)