1994 Fiscal Year Annual Research Report
Si-Ti-C系高じん性複合セラミックスにおける添加物の役割
Project/Area Number |
06453082
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
井関 孝善 東京工業大学, 工学部, 教授 (10016818)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 広行 東京工業大学, 工学部, 助手 (30239389)
矢野 豊彦 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助教授 (80158039)
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Keywords | 炭化ケイ素 / 炭化チタン / 複合材 / SiC-TiC / 高温強度 / 破壊じん性 |
Research Abstract |
高温でも強度、靱性が低下せず、耐酸化性もあるセラミックスを開発するために、主としてSiCを含む複合材料について研究を行い、次のような研究成果を得た。 1.SiCとTiCの混合粉末に少量のTiを添加してホットプレスし、緻密な焼結体を作製した。この組成、微細組織、室温及び高温での機械的性質の検討を行なった。その結果1400℃付近で曲げ強度に極小値が認められ、この原因を知るために、X線回折をしたところ、Ti_3SiC_2とフリーのSiの生成が認められた。結局1420℃に融点のあるSiの生成が原因と考えられた。 2.Tiの代わりに少量のB_4Cを焼結助剤とした場合は、高温強度に極小値はなく、B_4Cを焼結助剤としたSiC単味の焼結の場合と同じであった。 3.破壊靱性を評価するために、シェブロンノッチ法を検討した。試験片が安定破壊をするために、高温曲げ試験機を改良して、剛性の高いSiC製の押棒及び曲げ試験治具を設計・購入し、その試験条件を検討した。 4.Cの添加および原料TiC_<1-X>粉末の化学量論組成を変化させることにより、それぞれのCの焼結及び機械的性質に及ぼす影響を調べ、1.で判明したフリーSiの生成を防止することができるかを検討する必要性を認めたので、次年度の研究計画に加える予定である。
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[Publications] Takashi OKANO: "Synthesis and Mechanical Properties of Ti_3SiC_2 Ceramic" Trans. Mat. Res. Soc. Jpn. 14A. 597-600 (1994)
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[Publications] 井関 孝善: "接合を理解するために" セラミックス. 30. 91-93 (1995)
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[Publications] 宮崎 広行: "微小試験片によるセラミックスの強度評価" J. Ceram. Soc. Japan. 103. 177-181 (1995)
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[Publications] Xiaohoa TONG: "Synthesis and High Temperature Mechanical Properties of Ti_3SiC_2/Sic" J. Mater. Sci.(印刷予定).