1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06453089
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山村 力 東北大学, 工学部, 教授 (80005363)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 守 東北大学, 工学部, 助手 (30213599)
朱 鴻民 東北大学, 工学部, 助教授 (40216148)
佐藤 譲 東北大学, 工学部, 助教授 (80108464)
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Keywords | 化合物 / 半導体 / 高温 / 融体 / 物性 / 粘性係数 / 音速 / 拡散 |
Research Abstract |
化合物半導体材料の多くは融液からの結晶成長により製造される。その製造過程において融体の物理的および輸送的性質は結晶の品質に大きく影響する。そのため、良質の単結晶の製造には成長工程における融液の物性の理解に基づいた製造技術の開発が要求されている。 本研究はIII-V族半導体化合物を中心に、融体の密度、拡散係数、粘性率および超音波の音速と吸収係数などの物理的および輸送性質を系統的かつ精密に測定し、半導体製造に理論的基礎を与えることを目的とする。本年度では特に密度、粘性率および音波物性を中心に研究を展開した。密度の測定には、高い蒸気圧を持つ組成で実験できるマノメータ法用いて行った。III-V族であるIn-SbおよびGa-Sb二成分系の全組成範囲で密度を測定した。密度はいずれの組成においても温度の上昇と共に直線的に変化する。また、密度から求められたモル体積は組成に対して連続に変化し、化合物組成付近で約1%正に偏倚する。音速および吸収係数の測定にはパルス透過法を用いた。密封雰囲気で測定を行い、密度と同様In-SbおよびGa-Sb二成分系の全組成範囲で音速を0.1%精度で決定した。それと同時に融体における音波の吸収係数も決定した。なお、粘性係数に関してはるつぼ回転振動法を用いた。実験装置を改造することによって、1600°Cまでの高温まで測定が可能になった。また、同じ半導体融体であるSi-Fe二成分系について2%の精度の粘性係数を決定した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] H. Zhu: "Brillouin Scattering and Structural Relaxation in ZnCl_2-KCL Binary Melts" Jpn. J. Appl. Phys.33・5B. 3220-3225 (1994)
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[Publications] 朱 鴻民: "高温融体の超音波スペクトロスコピー" 超音波TECHNO. 8・6. 17-20 (1996)
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[Publications] 朱 鴻民: "NaNO_3-MNO_3(M:Li,K,Rb,Cs)二成分融体の密度および超音波速度" 熱物性. 10・4. 101-108 (1996)
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[Publications] 朱 鴻民: "NaNO_3-MNO_3(M:Li,K,Rb,Cs)二成分融体の超音波吸収係数" 熱物性. 10・4. 109-114 (1996)
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[Publications] 山村 力: "微小重力利用による溶融塩中のイオン拡散係数の精密測定" Thermophysical Properties. 17. 387-390 (1996)
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[Publications] 佐藤 譲: "Fe基Si溶融合金の粘度測定" Thermophysical Properties. 17. 411-414 (1996)