1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06453143
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
石井 康敬 関西大学, 工学部, 教授 (50067675)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 豊 関西大学, 工学部, 専任講師 (30180665)
浜中 佐和子 関西大学, 工学部, 教授 (90067611)
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Keywords | ヘテロポリ酸 / 酸素 / 酸素酸化 / バナドモリブドリン酸 / N-ヒドロキシフタルイミド / 自動酸化 / 混合配位ヘテロポリ酸 / 触媒 |
Research Abstract |
本年度は一般性のある直接的な酸素酸化反応触媒を開拓することを目的として、混合配位ヘテロポリ酸塩触媒を中心に高活性触媒の調製と探索および新しい間接酸素酸化法について検討した結果以下の点を明らかにした。 (1)混合配位ヘテロポリ酸、特にバナジウムを鍵元素とするバナドモリブドリン酸塩が分子状酸素を活性化し、アミンやアルコールの酸化的脱水素反応を促進すること。特に、平均組成が(NH_4)_2H_5PV_6Mo_6O_<40>・nH_2O(以後NPV_6Mo_6と省略)で示すことができる混合配位ヘテロポリ酸塩がトルエン中酸素雰囲気下でベンジルアミンをシッフベースイミンに、イソクロマンをイソクロマノンにそれぞれ良好に酸化することがわかった。 NPV_6Mo_6触媒を含浸法により活性炭に担持させた触媒(NPV_6Mo_6/Cと略記)がフェノール類の酸素酸化に優れた活性を示し、相当するキノン類を良好な収率で酸化できることがわかった。また、ベンジルアルコールを酸化するとカルボン酸を生成することなくベンズアルデヒドが選択的に得られた。 NPV_6Mo_6/O_2系を用いN-Oやキノンのような化合物をメディエーターとする間接的酸化法がNPV_6Mo_6を触媒としてヒドロキシフタルイミド(NHPI)をメディエーターとして用いることにより達成され、アルコールを分子状酸素で触媒的にケトンに酸化できた。 さらにNHPI単独または触媒量のCo塩を共存させることにより、従来酸化が困難であったシクロヘキサンのようなアルカン類や種々の有機基質の酸素酸化が比較的穏和な条件でを達成できることがわかった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Y.Ishii et al.: "Baeyer-Villiger Oxidation of Ketones Using Molecular Oxygen and Benzaldehyde in the Absence of Metal Catalysts" J.Org.Chem.,. 59. 2915-2917 (1994)
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[Publications] Y.Ishii et al.: " Oxidation of Phenals and Hydroquinones by Dioxygln Catalyzed by Mixed Addenda Heteropolyoxometalate on Active Carbon(NPV_6Mo_6/C)"